更新日:2023/06/28
最近、世界的にも徐々に注目され始めている「チャットコマース」をご存じでしょうか?お客様との商談中や社内で急にチャットコマースの話題になり、知ったかぶりをしてなんとかその場をやり過ごしたという経験がある方もいらっしゃるかもしれません。そんなチャットコマース初心者のあなたが社内で急に上司から「チャットコマースの導入について検討してくれ」と言われても慌てることがないように、この記事ではチャットコマースについてわかりやすく解説していきます。
チャットコマースとは、LINEやFacebookメッセンジャー、Twitterといったチャット(会話)ができるアプリやサービスを利用し、企業・ショップがお客様との会話を通じて、商品の販売はもちろん、おすすめ商品を紹介したり、問い合わせに対応したりするシステムのことです。
チャットコマースなら、24時間いつでもどこでもコミュニケーションを取ることが可能で、お客様一人ひとりの疑問点や細やかなヒアリングを行うこともできるようになります。例えば、お客様の簡単な疑問を解決してくれるチャットボットを活用したホームページは最近では珍しくなくなってきましたが、このチャットボットもチャットコマースの一種です。私たちの日常生活の中にも、既にチャットコマースは活用されつつあるのです。
冒頭にも記載しましたが、最近チャットコマースは注目度を高めています。導入事例も国内外問わず増えてきており、市場規模も拡大し続けています。このようにチャットコマースが注目されるようになった背景には、「消費者の生活」と「技術の進化」といった2つが挙げられます。
まず1つ目の「消費者の生活」について、解説します。おそらくほとんどの方が日常的にLINEやFacebookメッセンジャー、Twitterなどでメッセージのやり取りを行っており、今やチャットは人々の生活の一部になっていると言っても過言ではない状況です。多くのお客様にとってチャットは親しみやすいツールであり、チャットでのやり取りへの抵抗は低いのです。企業・ショップにとっては、これだけ多くの人が日常的に使っているツールを活用しない手はありません。このようなアプリやサービスを活用すれば大きな効果を期待できるだろうと考え、企業・ショップがチャットコマースを導入し始めたことが、チャットコマースへの注目が高まっている理由です。また、お客様の要望も多様化してきており、どこでも好きな場所、好きなタイミングでショッピングしたいというお客様が増えていることも、チャットコマースが注目されている理由として挙げられます。
続いて、2つ目の「技術の進化」について、解説します。皆さんもご存じの通り、AIを利用した自動会話プログラム「チャットボット」の技術は著しく進化しています。以前はチャットボットの精度が低かったため、実際の商品販売システムに取り入れることは難しかったのですが、近年ではチャットボットの精度が上がり、お客様に違和感をほとんど与えずに対応することが可能になってきました。技術の進化は、チャットボットだけではありません。チャットボットとオペレーターとの接続をスムーズに行うシステムや、お客様情報を管理するシステムなども進化し続けています。今後も技術の進化に伴って、チャットコマースの注目度は増していくものと予測できます。
それでは、最近注目されているチャットコマースを導入すると、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。お客様側と企業・ショップ側の2つの視点で考えてみましょう。
まず、お客様側としてのメリットですが、インターネット上でもリアルな店舗と同じような接客体験を、お客様自身の好きな時に受けられるということです。従来型のネットショッピングには、リアルな店舗のように店員のアドバイスを受けるなどの接客を体験することが難しいという、課題がありました。しかし、チャットコマースを導入することにより、一人ひとりへの接客が可能になります。もちろん現状では、リアルな店舗の店員が対応するのと同じクオリティでのコミュニケーションを行うことはまだまだ難しいですが、基本的な接客であれば対応できるようになってきました。基本的な接客はチャットボットで対応し、対応できない部分については有人オペレーターへ繋いで対応している企業・ショップが現状では多いようです。このような運用をすることで、インターネット上であっても誰もが一人ひとりに合った接客を受けることが可能になりました。また、チャットコマースを導入することで、24時間いつでもサポートしてもらえるようになることも、お客様側のメリットのひとつです。有人オペレーターで対応する場合には人員確保の問題などから、問い合わせ可能時間が平日や日中に限られることが一般的ですが、チャットコマースを導入することで、お客様自身の好きな時に利用できるようになります。
一方、企業・ショップ側としてのメリットは、コスト削減できることです。基本的な接客をチャットコマースで自動対応することで、お客様からの問い合わせ時間を短縮することができ、問い合わせ業務の負荷軽減に繋がります。もちろんチャットコマース導入後も有人オペレーターを配備する必要はありますが、常駐させるオペレーターを最低限に留めておくことが可能になります。結果としてオペレーターなどの人員コストを削減することができるのです。チャットコマースを導入するための費用はかかりますが、長期的な視点で考えると、業務効率化や人員不足の解消などの観点からも、大きなコスト削減が期待できます。
それでは、どのような企業・ショップがチャットコマースを導入すると、大きな効果を得られやすいのでしょうか。
先ほどのチャットコマースを導入するメリットを踏まえて考えると、オペレーター不足に悩んでいる企業・ショップには、チャットコマースの導入効果が期待できると言えます。また、リアルな店舗での販売や従来型のネットショッピングなどで売上が停滞してしまっている企業・ショップも、チャットコマースを導入してみる価値はありそうです。チャットコマースはネットショッピングでありながら、お客様のニーズに合わせた提案ができるシステムです。顧客満足度を向上することができれば、結果として売上の向上など、起業・ショップが抱えている課題の解決につながる可能性が高いでしょう。
ここまでチャットコマースを導入するメリットや導入すべき企業・ショップなどを解説してきました。実際にチャットコマースを導入したことにより成功を収めている企業・ショップの事例を4つ紹介します。
ある男性向けスキンケアブランドでは、売上の停滞という課題がありました。この企業・ショップはLINEとZealsを利用したチャットコマースを導入し、お客様とのコミュニケーションを行うなかで、お客様データを収集していきました。お客様の肌の悩みや理想などもヒアリングすることで、お客様一人ひとりに合ったアドバイスや最適な商品の提案を行えるようになり、お客様の購買意欲を高められるようになりました。購買に至らなかったお客様に対してもプッシュ通知を行うなどの対策により、結果としてお客様一人当たりの購買金額を上げることができたという成功事例です。
こちらのアパレルブランドにも、売上の停滞という課題がありました。この企業・ショップでは、メッセージアプリを利用したチャットコマースを導入しました。お客様とのコミュニケーションのなかで、お客様の体型や好みなどをヒアリングし、一人ひとりに対して目的に適したスタイリングのヒントやアドバイス、おすすめ商品の提案を行っています。メッセージのやり取りには絵文字や親しみやすい会話表現を使い、友達とコミュニケーションをとっているような楽しくて気軽な感覚も提供しています。インターネット上での接客サービス向上が、売上の向上にも成功した事例です。
あるテイクアウト・デリバリーピザ専門店では、FacebookメッセンジャーとTwitterを利用したチャットコマースを導入し、チャットでピザを注文できるようにしました。お気に入りに登録したピザは次回から指でタッチするだけで注文可能になるなど、お客様が簡単に注文することができるようにチャットコマースを活用していきました。注文の簡略化を実現したことで、売上向上に成功した事例となります。この企業・ショップでは、注文の簡略化だけでなく、よく寄せられる質問への回答ができたり、最新情報を通知したり、チャットコマースをうまく活用しています。
ある宅配便事業を行う企業・ショップでは、LINEでのチャットコマースを導入したことで、LINEで配送状況の確認や受け取り場所・指定日時の変更ができるようになりました。結果として、配達ドライバーをはじめ、企業・ショップ全体の業務効率化に成功した事例です。
ここまで記事を読んで、チャットコマースを導入するメリットが分かり、実際の導入事例を通してチャットコマースを運用するイメージも少しずつできてきたかと思います。社内で急に上司から「チャットコマースの導入について検討してくれ」と言われても慌てないように、ここからはチャットコマースの導入方法を解説していきます。チャットコマースの導入は、4つの手順で進めていきましょう。
まず、導入するチャットコマースのアプリ・サービスを選定しましょう。LINE、Facebookメッセンジャー、Twitterをはじめ、zeals、Kik、Revive、sincloといったチャットができるアプリやサービスはたくさんあります。選定する際に、特に確認しておいた方が良いポイントは、チャットボットのサービス実績、チャットボット以外のサービス内容、サービス利用料金の3点です。アプリ・サービスそれぞれの特徴を比較し、チャットボットを導入する目的に合ったものを選ぶようにしましょう。
どのようなチャットコマースツールを使えばいいのかわからない方は、まずはsikiapiの導入を検討してみませんか?
当社が提供するsikiapiには定型対応のbot機能だけでも質問対応、シナリオ配信、クーポン配信、フォーム機能など多くの機能が揃っている上、顧客の属性ごとに管理ができるなど、有用な機能が揃っています。
サービス概要や質問対応は以下のリンクよりアクセスすることができます。
sikiapi(シキアピ)|対話型マーケティングツール
チャットコマースを導入することで、現状に対して何をどのくらい改善していきたいのか、達成したい目標数値を設定することはとても大切です。このような目標数値がないと、チャットコマースを導入したことによる効果がどのくらい得られたのかが分からず、継続的に業務改善をしていくことは難しくなっていきます。
本格的にチャットコマースの運用を開始する前に、システムがきちんと機能するのかテスト運用を行いましょう。テスト運用は様々な方法があり、導入するアプリやサービスによっても異なってくると思いますが、実際の運用でお客様にストレスを与えてしまうことがないように、入念にテスト運用を行う必要があります。テスト運用で問題がなくなれば、いよいよ本格運用を開始します。
システムの本格運用を開始したら、それで終わりではありません。実際に運用していくなかで、問題が発生したり、解決すべき課題が見つかったりする可能性は十分にあります。そういった問題や課題を定期的に見直すためにも、常にPDCAを回しながら状況を確認し、必要に応じて改善していきましょう。
この記事では、チャットコマースの基本的な情報から、導入するメリットや導入事例、導入方法などを解説してきました。チャットコマースは、インターネット上でもお客様それぞれに最適な接客や提案ができるようになり、効率的でありながら良質なサービスを提供できるシステムです。この記事をお読みいただいたことで、チャットコマースを導入するかどうかを検討したり、導入に向けた具体的な行動を起こしたりできるようになったかと思います。ぜひこの記事をきっかけに、チャットコマースに対しての理解を深めていただけましたら幸いです。
チャットコマースツールの導入を考えている方、ぜひsikiapiのご利用をご検討ください。
サービス概要や質問対応は以下のリンクよりアクセスすることができます。以下のリンク↓よりサービスの確認・相談をどうぞ!
sikiapi(シキアピ)|対話型マーケティングツール
株式会社リクルートホールディングスでWEBマーケティング業務および事業開発を経験し、アメリカの決済会社であるPayPalにて新規事業領域のStrategic Growth Managerを担当の後、株式会社Enigolを創業。対話型マーケティングによる顧客育成から売上げアップを実現するsikiapiを開発。