Instagram広告とは何か?特徴をわかりやすく解説!

Instagram広告とは何か?特徴をわかりやすく解説!

更新日:2023/01/05

インスタグラムを使ったマーケティングにはアカウント運用だけではなく公式の広告サービスを利用することもできます。この記事ではインスタグラム広告とは何か?どのようなメリットがあるのか?どんな種類があるのか?料金形態や相場は?などの疑問を詳しく解説します!

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Instagram広告とは

まずは広告の出稿先であるInstagramの特性を理解しておきましょう。
Instagramは写真や動画などのビジュアルコンテンツの投稿をメインとするSNSプラットフォームです。
若い女性を中心に幅広い世代・性別の人々が利用しており、利用者の増加率が高く今ビジネスでの利用においても大きな注目を浴びています。
ビジネスアカウントによるマーケティングも増加しており、DMのAPI公開による外部ツール導入が可能になるなどビジネス利用に有利な土壌が形成されています。
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特徴

Instagramの特性を理解したところで、ではそのInstagramが公式に出している広告機能の特徴やメリットは何なのかを解説していきましょう。無料でもできるInstagramのフィードやライブなどを使用したマーケティング戦略とはどのような違いがあるのでしょうか?

精度の高いターゲティング

広告利用の最も大きな利点は精度の高いターゲティングが可能なことでしょう。
普通のフィード投稿もアルゴリズムによるおすすめ投稿の最適化などによるターゲティング効果はありますが、ある程度アカウントが育っていないと効果を望むのは難しく、また自分で意識的にアプローチができるわけではないので自由度も低いです。
Instagram広告は匿名性の薄いFacebookと紐づいているため、詳細なターゲティングを可能にしています。具体的には、

  • ユーザー属性ターゲティング
  • インタレストマーケティング
  • カスタムオーディエンス

を利用することができます。
ユーザー属性ターゲティングはユーザーの年齢や性別、エリア設定、学歴や収入などのステータスを設定します。ターゲットのペルソナ設定がしっかりある場合、ユーザーの属性を用いたターゲティングは非常に高い効果を発揮します。
インタレストマーケティングではユーザーの「いいね!」を元にユーザーの興味関心や行動のカテゴリーを絞ってターゲティングをしていきます。商品のカテゴリーとユーザーの興味関心を紐づけたターゲティングをすることで、広告による購買行動誘発効果が高くなるでしょう。
カスタムオーディエンスはまた少し毛色が違い、すでに企業が獲得している顧客の電話番号やメールアドレスやIDなどの個人情報を用いてターゲティングすることです。新規顧客獲得に向けた広告とすでに獲得している顧客に向けたリピーター誘導目的の広告ではアピールするポイントが違いますが、カスタムオーディエンスを利用すれば広告の使い分けが可能になります。
このようにInstagram広告の詳細なターゲティング設定により、非常に効率的、効果的なマーケティングが可能になるのです。ただし、あまり細かく設定しすぎると届く広告の量が少なくなってしまうのでバランスに注意しましょう。
データベースにつながる人々のイメージ

自由度の高い広告運用

Instagram広告の魅力はその自由度にもあります。先ほど説明したようなターゲティング設定だけではなく、広告クリエイティブの差し替え対応予算や広告フォーマットの種類が豊富であるなどとかなり自由な広告出稿が可能です。予算と広告フォーマットの種類は後ほど解説していきます。

低予算から可能

Instagram広告は1日あたり1$(100円程度)からの出稿であり、予算を消化しきれば自動的に広告の出稿が停止するので安心して広告配信をすることが可能です。出稿途中の予算変更なども可能なので、広告の成果を見ながら予算の見直しをするなど柔軟な運用ができるのもメリットの一つでしょう。ただし、Instagram広告はターゲティングにおいて同条件の広告が複数存在する場合オークション形式で予算の高い広告が優先的に表示される仕様になっているため、いくら低予算から始められると言ってもあまりにも予算が少ないと表示される機会が極端に減ってしまうので目的やターゲット設定と相場の関係をチェックしておきましょう。一般的には1日1000円〜3000円程度を目安とする場合が多いです。

世界中への訴求

Instagramは日本だけではなく世界中でユーザー数の増加が著しいSNSプラットフォームであり、月間アクティブユーザー数は10億にものぼると言われています。またInstagramはビジュアル情報がメインのSNSであるため言語の壁も比較的薄く、工夫によってはより多くのユーザーに情報を届けることができます。

広告の種類

Instagram広告にはさまざまなフォーマットが存在します。最も有効な広告を打ち出すためにはこのフォーマットの違いを理解して活用することが重要です。一つ一つの特徴を解説していきましょう!

フィード広告

フィードとは、Instagramのホームに表示される場所であり、写真や動画を投稿・閲覧することができる最も基本的な機能です。ストーリーズなどはアプリ立ち上げ後クリックしなければ閲覧できませんが、フィード広告の場合Instagramユーザーであれば必ず利用・閲覧する場所に表示されることになるので、より多くのユーザーにアプローチすることが可能です。
また、アカウント名の下に「広告」と表示はされますが、フォローユーザーの投稿と同じような形式で表示されることになるので、ユーザーの広告に対する警戒感を薄めて親近感を感じてもらえるような効果があります。
フィード広告にもいろいろな形式があり、主に

  • 写真広告
  • 動画広告
  • カルーセル広告
  • スライドショー広告

を利用することができます。

写真広告

最も基本的な広告形式です。静止画とキャプションを表示することができます。
写真は正方形、横型、縦型それぞれの比率で出稿することが可能です。
シンプルで他のユーザーの投稿と馴染みやすいのが特徴です。

動画広告

音と動きを表現することが可能であり、自動的に再生される動画によってダイナミックでユーザーの興味を惹きつける広告形式です。現在は最長60秒の動画を出稿することができます。

カルーセル広告

キャプションと共に写真や動画を複数並べてシェアすることができる機能です。ユーザーが投稿をスワイプすることで2枚目以降の写真を閲覧することができます。ブランドストーリーや製品の情報をより詳しく伝えることができます。多くの情報を盛り込める一方で全ての情報を閲覧するには操作がワンクッション挟まるのでターゲティングを工夫すると効果的です。

コレクション広告

メインビジュアルとなる動画か写真と、4枚の商品画像で構成された広告形式です。メインビジュアルをタップするとメインビジュアルと商品画像が一気に表示されます。広告であるとわかりやすいですが、インパクトがありつつスタイリッシュなレイアウトであるのであまり気になりません。カルーセル広告に比べて表示できる画像の数は減りますが、スワイプなしでも一気に投稿画像群を閲覧できるのでより手軽さがあります。また画像をタップすると直接商品のECサイトに飛ぶことができます。
インスタグラムのストーリーズタブ

フィード以外の広告

ストーリーズや発見タブなど、比較的新しい機能のなかで出すことができる広告形式です。タブをタップして閲覧する形式なので利用しない人も勿論存在しますが、気軽に利用できる機能でありタイムリーで限定的なアプローチが効果を発揮します。

ストーリーズ広告

Instagramストーリーズでは、縦長の画面で短い動画をシェアすることができます。24時間で投稿が消えてしまうため、頻繁にチェックするユーザーも多い機能です。スマートフォンの画面いっぱいに動画が表示されるため没入感があり、スピーディーかつ印象的な広告を打ち出すことができます。

発見タブ広告

Instagramの「発見タブ」(虫眼鏡のアイコン)では世界中のおすすめ投稿の閲覧から検索したカテゴリーやハッシュタグに関係する投稿を探すことができる機能です。この機能を使うのはフォロー外の投稿を能動的に探しているユーザーであるため、新規フォロワー獲得に向いています。
インスタグラムのいいねのイメージ

プラスαの機能

上記の広告フォーマットに加えて活用することで広告効果を高めることに役立つ機能をご紹介します。

アンケート機能

Instagramストーリーズ投稿に二択のアンケートを追加することが可能になりました。
アンケートスタンプを追加し、ユーザーの反応を促します。スピーディーに投稿が流れていく中でよりユーザーの目に止まりやすく、ユーザー自身にアクションをしてもらうことで強く印象づけることができます。

ショッピング機能

投稿に追加したタグから直接ECサイトに遷移できる機能です。投稿を見たユーザーの購買意欲を保ったまま購買行動に繋げることができます。

ブランドコンテンツ広告

クリエイター(インスタグラマー)とタイアップし、タイアップ広告投稿であることの表示付きでクリエイターの投稿として広告を配信することができます。
クリエイターには企業投稿として多くのユーザーに配信されるため自身の知名度を上げることができ、企業にはクリエイターの発信に対して信頼を寄せているフォロワーたちに対して商品をアピールすることができるという双方に対してメリットのある広告手法です。
DMチャットのイメージ

Instagram Direct誘導広告

Instagram Direct誘導広告は、フィードやストーリーズ内に表示され、ユーザーが広告をクリックするとビジネスアカウントとのメッセージスレッドが開始します。DMによってユーザーと企業が直接やり取りをすることで購買を促したり、カスタマーサポートとして利用することが可能になります。
このDM機能、Instagram Messaging APIの公開がされたことにより外部ツールとの連携が可能になりました。たくさんの顧客とメッセージのやりとりをするのが辛い場合にも外部ツールに任せて重要なメッセージ配信を自動化させることができます。
自分の投稿にコメントしたユーザーのみに自動返信が可能という機能を設けているため、自分のサービスに興味のある人に向けたピンポイントなDM運用が可能であり、ユーザーにとってもビジネスアカウントとのDMに対する信用が保証されます。
せっかく投稿にコメントがあっても、放っておくだけでは見込み顧客を取り逃がすことに直結します。
インスタグラムで新しくなったDM機能を使って効率的な運用を目指したい! DMの自動返信機能について気になる!という方はこちらを確認してみてください。
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課金形態

課金形態の種類が多く自由度が高いことがInstagram広告の魅力の一つです。
しかしその分料金形態が少し複雑です。それぞれの課金形態の種類と特徴をわかりやすくまとめていきます。

種類

表示型課金(CPM)

CPM(Cost Per Mille)とは、日本語に直すと表示型課金と呼ばれ、広告が1000回表示される度に費用が発生する課金形態です。表示のことをインプレッションとも表現することもあるため「インプレッション課金」とも言われます。
予算相場は1表示ごとに直すと約0.2〜0.6円ほどで低コストでかつ多くのユーザーにアプローチすることが可能です。認知度向上やブランディングなどに向いている方式です。

クリック型課金(CPC)

CPC(Cost Per Click)とは、1クリック毎に費用が発生するクリック型課金です。
費用相場は40〜100円ほどでありCPMに比べてコストが大きいですが、すでに一定の認知度を有しており販売促進を広告出稿のメイン目的に据える場合は、目的に対して予算を効率的に使えるというメリットがあります。

動画視聴型課金(CPV)

CPV(Cost Per View)と呼ばれる動画視聴型課金は広告動画が視聴再生された回数や秒数に合わせて費用が発生する課金形態です。しかしInstagramやFacebookでは「Thruplay」と呼ばれる特殊な課金様式を採用しています。これは15秒間動画が再生されて初めて費用が発生するシステムであり、一秒でも動画が再生されれば費用が発生する他のCPVに比べてコストに見合う効果を得られやすいというメリットがあります。
しかし費用相場は1再生当たり約100〜200円と少し高めなので質の高いクリエイティブを出稿することを意識して、コストを効果に結びつける努力が必要です。

インストール型課金(CPI)

CPI(Cost Per Install)インストール型課金と呼ばれ、広告を通じて出稿元のアプリがインストールされたタイミングで費用が発生する課金方式です。
費用相場は1回のインストールにつき100〜200円ほどとなっています。
アプリを提供している場合は成果がわかりやすい課金形態です。

適切な課金方式の選択

Instagram広告の課金形態の特徴をまとめると以下のようになります。
インスタグラム広告課金形態まとめ表
広告出稿の目的とそれぞれの課金方式の特徴を理解して広告運用をすることで費用対効果がグッと上がります。自身の目的に合わせて選択しましょう。
SNS広告のイメージ

まとめ

Instagram広告は詳細なターゲティングが可能なことに加えてフォーマットの種類から課金形態までさまざまなオプションが用意されており、自由にカスタマイズした広告を打ち出すことができるサービスです。個々の企業や商品に合わせて打ち出す広告の方式を工夫することで費用対効果の向上が見込めるでしょう。世界中の人々が利用するInstagramでぜひ広告マーケティングを始めてみませんか?

柳沢智紀
この記事の監修者
柳沢智紀
株式会社Enigol

株式会社リクルートホールディングスでWEBマーケティング業務および事業開発を経験し、アメリカの決済会社であるPayPalにて新規事業領域のStrategic Growth Managerを担当の後、株式会社Enigolを創業。対話型マーケティングによる顧客育成から売上げアップを実現するsikiapiを開発。