更新日:2023/02/08
NSのDMやLINEなどのチャットサービス普及により顧客との会話を通してマーケティングを行う「会話型コマース」が注目されています。しかし人力のみで顧客対応をするのは困難なためAIを活用したチャットツールの導入が必須とされていますが、実際は違います。よりコスパの良い方法を本記事では解説しています。
会話型コマースとは、InstagramのDMやFacebook Mmessenger、LINEなどのチャットアプリサービスを利用して商品購入やサービスの申し込み、その他問い合わせを行う仕組みのことです。海外では、「Conversational Commerce(CC)」と呼ばれています。
実際に、オンラインショップや公式サイトにアクセスした時に、会話型コマースの機能で、メッセージが自動で表示されたという経験をしたユーザーは多いと思います。
会話型コマースを利用することによって、実店舗に訪問することでしか体験できなかった1対1の接客体験をオンライン上で受けられるので、ユーザーの悩みや疑問、商品やサービスの情報などを気軽に解決させられるようになります。例えば、ユーザーがサイトにアクセスした時に、「ご用件は?」「一覧を確認しますか?」などの案内が送られてきた時に、要件がなければブラウザバック、要件があれば返信することによって、目的のページを表示してくれます。
そのため、ECサイトやSNSでは会話型コマースによって以上のような対応が可能になり、より効率的にコンバージョン率や売上、アクセスを向上させることが可能になるのです。
会話型コマースを導入しているサイトやSNS、企業は増え続けており、世界中で注目され始めています。また、会話型コマースの市場規模は年々拡大し続けていますが、なぜそこまで注目されているのでしょうか。
ここでは、会話型コマースが注目されている理由を、主に3つ解説します。
多くのECサイトや公式サイトなどでは、顧客とスムーズにコミュニケーションを取ることが難しく、問い合わせのためには電話か実店舗に直接行くしかありませんでした。問い合わせのハードルが高いことが原因で、顧客は商品やサービスに関心を持っていても購入を諦めてしまうことが多く、実店舗よりも集客率が低い状態でした。
しかし、会話型コマースが誕生したことによって、顧客は商品やサービスの気になる情報やその他問い合わせをチャットで行えるようになりました。顧客がサイトにスムーズに問い合わせが行えるようになったことで、これまでよりも効率的に顧客に商品やサービスの説明、アピールできるようになったので、顧客のサイトでの購買意欲も高まりやすくなりました。そのため、多くのサイトで会話型コマースが注目され、実際に導入する企業も増えていきました。
現在、チャットを利用してコミュニケーションを取っている方はとても多くなっており、電話よりもニーズが高い状態です。
実際に、代表的なチャットアプリであるLINEの国内利用者数は、2022年時点で約9,200万人を超えており、多くの企業も購買経路としてLINEなどのチャットアプリを利用しています。そのため、会話型コマースはチャット対応件数の増加に伴い必要不可欠なツールの1つになりました。
また、多くの顧客が電話や訪問による問い合わせではなく、チャットによる気軽なコミュニケーションを求めているので、多くの企業は売り上げを伸ばすために顧客のニーズを理解して対応する必要があります。購買行動以外にも、友人や仕事でのコミュニケーションもチャットが当たり前の時代になっていることも会話型コマースが注目されている理由の1つです。
会話型コマースを導入したサイトでは、顧客の購入履歴や興味・関心、その他顧客情報などから、ひとりひとりに適した対応を行うことが可能です。これまで有人対応でしか再現することができなかった顧客対応を無人でも実現できるようになったことで、企業は多くのコストを削減して効率的に顧客対応を行えるようになりました。
さらに、顧客の多くも有人対応ではなくチャットによる対応を求めていることが多くなっているので、会話型コマースが導入されているサイトには多くのニーズが集まります。無人でも高品質な接客を行うことができれば、企業は問い合わせに人件費や人材教育費を割く必要がなくなるので、利益率や作業効率の向上にも繋がります。
会話型コマースは、時代に適した豊富な機能が搭載されていることもあり、世界中で注目を集めています。そんな会話型コマースを導入することによって、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか?
続いては、会話型コマースを導入するメリットを、主に4つ解説します。
会話型コマースを導入することによって、企業は人件費を削減することが可能です。ECサイトやオンラインストアを運営している場合、顧客からの問い合わせに対応するために、問い合わせ窓口やカスタマーセンターを設けています。そして、顧客からの問い合わせがあれば、その都度対応するために窓口には従業員を配置する必要があるので、その分の人件費が発生します。
しかし、会話型コマースを導入して自動対応機能を利用することによって、無人でも顧客からの問い合わせに対応することが可能です。さらに、会話型コマースでは24時間体制での対応が可能になるので、どのタイミングでもスムーズに顧客からの問い合わせに対応することができます。
会話型コマースの導入は、顧客情報を効率的に収集できるというメリットもあります。無人でも顧客と1体1の接客が行える会話型コマースは、接客によって顧客ひとりひとりが求めている情報や興味・関心を知ることが可能です。
さらに、顧客の過去の購入履歴や検索履歴、その他の情報を元に、「顧客がどのような商品を求めているのか?」「顧客が抱えている悩み何か?」などを探ることもできます。顧客自身も、自分の探している商品をおすすめで表示してもらえたり、抱えている悩みを解決できる商品に出会うことができれば、購買意欲が高まり購入に至る可能性が高くなります。
会話型コマースを活用して、サイトにアクセスする顧客情報を効率的に収集して、顧客ひとりひとりに適した接客や誘導を行えば、コンバージョン率やエンゲージメント率の向上にも繋がります。
会話型コマースを導入することで、問い合わせのハードルが下がり気軽に利用できるようになります。顧客はこれまでサイトで気になる商品や知りたい情報を収集する時に、電話や直接訪問によってしか問い合わせることができませんでした。
しかし、会話型コマースが導入されたことによって、チャットによる気軽な問い合わせが行えるようになったので、今まで以上に利便性が向上しました。顧客の中には電話や直接訪問による問い合わせに対して抵抗を感じている場合もあり、問い合わせ方法が原因で購入を諦めてしまう場合も少なくありません。
さらに、生活リズムが不規則な方や夜勤の方、突然の対応を求めている方に対しては、営業時間などの問題で対応しきれない場合もあり、顧客を逃してしまう原因にもなります。そのため、会話型コマースの導入で問い合わせが気軽に行えることは、とても大きなメリットの1つです。
会話型コマースは、顧客満足度を向上させることができます。顧客が抱えている悩みやニーズに対して、オンライン上でも適切に接客することができ、24時間体制でどのような生活リズムの顧客にも対応できるので、有人対応よりも顧客が満足する可能性が高いです。
さらに、顧客が見つけることのできていない商品をおすすめや提案によって、表示してくれるので、顧客は自分にとって最適な商品に出会うことができます。
これまで、以上のようなメリットは、実店舗や有人対応でしか実現できませんでしたが、会話型コマースを導入することで、無人でも実現可能になりました。また、自身が受けた接客の質や内容によって、ブランドイメージを構築する方も多いですが、会話型コマースではそういった顧客とも良好な関係を築くことが可能です。
会話型コマースは、AIを搭載することによって、機械学習機能や顧客別の高品質な接客などを実現していますが、全ての会話型コマースが必ずしもAIを必要としているわけではありません。
実際のところ、AIはその複雑なシステムのために運用するには多くの時間と費用がかかってしまうため、導入を諦めている場合もあるのではないでしょうか。しかし、AIを搭載していなくても十分な機能を実現することが可能なのです。
ここでは、AIを必要としない会話型コマースがどのような仕組みで機能しているのか?について、主に2つ解説します。
会話型コマースに一定パターンのルールを設定して、パターンによって対応内容を変える仕組みにすることによって、AIを搭載しなくても機能させることが可能です。
実際に、チャットボットには、シナリオ型とAI型の2種類が存在しており、シナリオ型チャットボットでは、顧客の問い合わせパターンを何通りも設定して、パターンごとに適切な対応を行っています。
ルールベースで実装することで、運用にかかるコストも削減でき、必要な機能のみで利用することが可能です。
顧客からよくされる質問や提供している商品の情報、その他企業や使い方に関する情報などの基本的な情報を予め設定しておくことで、AIを使用せずに実装することが可能です。
数多くの問い合わせを分析して、よくある質問は、「よくある質問」「件数の多い問い合わせ内容」として、ページを設置して必要最低限の問い合わせに抑えることで、AIでは実現しきれない部分を補うことも可能です。AIと違い、長い学習期間を要さずに正確で均一な情報を多くの顧客に届けることができます。
運用コストや設定に必要な知識の専門性などが低く、多くの企業で気軽に導入できるというメリットがありますが、あらかじめコミュニケーションの内容を想定して実装する以上、実際にどのような内容の顧客対応が多いのか、有人対応に切り替えなくてはならないタイミングがどれほどあるのかなどを把握しておいた方が良いでしょう。そのため、「自社にとってどのような機能を追加したいのか?」「どのような課題を優先的に解決したいのか?」などをしっかりと考えて導入することが大切です。
「sikiapi」は、Instagramで集客やマーケティングを行う場合に効果的なMAツールです。
企業のマーケティング戦略では、ECサイトやオンラインショップだけでなくInstagramを顧客の購入経路としている場合が多くなっています。さらに、Instagram自体もショッピング機能やその他ビジネス向け機能を多く搭載しているので、顧客の誘導やアプローチにとても適しています。
しかし、効果的にInstagramを運用して集客やマーケティングに利用できている企業は、あまり多くありません。そういった企業では、「sikiapi」のようなInstagram運用に特化したツールを導入することがおすすめです。
「sikiapi」では、ユーザーの属性分けやDM、チャットの管理、一斉送信、フォロワーやアカウント管理、運用代行などさまざまな機能が搭載されているので、Instagramからの顧客流入の増加などが期待できます。
Instagram運用で悩んでいる企業は、ぜひ「sikiapi」の公式サイトをご覧ください。
sikiapi公式サイト
多くの顧客は、実店舗での購買活動だけでなくECサイトやオンラインショップ、InstagramなどのSNSでも購買活動をする機会が多くなっています。そのため、会話型コマースの仕組みをサイトに導入して顧客とよりスムーズにコミュニケーションを取ったり、顧客に適した案内をすることがとても重要です。
しかし、会話型コマースやチャットボットを十分に活用できなければ、サイトに導入しても売上やアクセスの向上には繋がりません。これからECサイトやSNSで購入経路を作る企業やすでに持っている企業は、ぜひ今回の記事を参考にしてみることをおすすめします。
株式会社リクルートホールディングスでWEBマーケティング業務および事業開発を経験し、アメリカの決済会社であるPayPalにて新規事業領域のStrategic Growth Managerを担当の後、株式会社Enigolを創業。対話型マーケティングによる顧客育成から売上げアップを実現するsikiapiを開発。