更新日:2023/04/03
宣伝・集客方法には様々な方法がありますが、その中でも注目を集めているのがLINE公式アカウントの開設です。 LINE公式アカウントを導入・活用して利益を向上させたいと思いつつも、どのように運用していけばいいのかわからないという人のために、LINE公式アカウントの運営方法について詳しく解説しています。
LINE公式アカウントとは、企業・店舗が専用のLINEアカウントを所有することによって、ユーザーにさまざまな情報を送れるサービスです。
このアカウントに登録したユーザーは、企業・店舗の最新情報・LINEでしか行っていないお得なサービスを受け取れます。
LINE公式アカウントの開設は無料でできますが、プランによって有料となってる仕組みです。その料金の違いは以下の通りになります。
フリープラン | ライトプラン | スタンダードプラン | |
---|---|---|---|
月額料金 | 0円 | 5000円 | 15000円 |
無料メッセージ通数 | 1000通 | 15000通 | 45000通 |
追加メッセージ料金 | 不可 | 5円/通 | ~3円/通 |
なお、2023年6月より一部が以下のように変更されます。
そして、LINE公式アカウントは、通常のアカウントと異なり、さまざまな機能が使えることも特徴です。その機能は以下のような種類があります。
・基本機能
機能 | 内容 |
---|---|
メッセージ配信 | 友だち追加したユーザーにメッセージ配信可能 |
チャット機能 | ユーザーとチャット形式で交流が可能 |
リッチメニュー | ユーザーがLINE公式アカウントのトーク画面を開いた際、画面下部に開くメニュー |
LINE VOOM投稿 | 友だち登録のユーザーのLINE VOOMに投稿可能 |
販促機能 | LINE上で配布可能なクーポン・デジタルポイントカード作成が可能 |
LINEコール | ユーザー・LINE公式アカウント内で無料通話・ビデオ通話が可能 |
レポート機能 | レポートでユーザーの反応確認が可能 |
・オプション機能
機能 | 内容 |
---|---|
友だち追加広告 | LINEアプリ内に友だち獲得のための広告を出すことが可能 |
Messaging API | メッセージのパーソナライズが可能 |
LINEで予約 | LINE公式アカウントから店舗の来店予約ができる機能です。 |
なおオプション機能の「LINEで予約」は、LINE公式アカウントが予約サービス連携が完了していないと利用できません。
LINE公式アカウントを運用すると、具体的に企業・店舗にとってどのようなメリットが生じるのでしょうか。以下より主なメリットを紹介します。
LINE公式アカウント運用のメリットは、数あるツールの中でも顧客とのコミュニケーションがスムーズに行うことが可能という点です。
かつてメールが主流だった時代は各企業が自社のメールマガジンを発行していましたが、現在主流のツールはメールよりも、国内だけで9000万人も利用者のいるLINEです。
顧客も普段から毎日のようにスマホ・LINEを使っているため、違和感なく公式アカウントを確認してくれます。
そして、メールマガジンの場合は企業側が一方的に情報発信をするだけでしたが、LINEの場合は普段友達とLINEのやり取りをしているように、公式アカウントとも気軽に交流が可能です。
発信した情報を常にチェックしてくれる頻度が高いだけでなく、こう好きアカウントとも親しみを持ってコミュニケーションしてくれるでしょう。
LINE公式アカウントの魅力はアカウントを無料で開設できることです。無料の場合、ほとんどの機能が使えないため、結局有料プランに移行せざるを得ないと思っている人もいるかもしれません。
しかし、line公式アカウントは基本的に無料ですべての機能を使用することが可能です。そのため、最初は無料プランで開始してみて、慣れてきたら有料プランに移行するといった運営方法もできます。
無料プランと有料プランの違いは、メッセージ配信数です。無料分の場合は1000通で、それ以上は配信できず追加メッセージも課金できません。最初は無料プランで開始してメッセージ数が1000を超えた場合、有料プランにグレードアップするといいでしょう。
LINE公式アカウントでは、顧客にとってお得なクーポンやデジタルポイントカードの提供が簡単にできるのもメリットです。
アカウントの販促機能を使えば、クーポンや抽選キャンペーンのお知らせや提供が簡単に行えます。顧客にお得なサービスを提供することで、製品・サービス購入促進が期待できるでしょう。
また販促機能はデバイス内ポイントカードもつくれます。クーポンの配布とポイントカード利用を組み合わせれば、リピータ率・購買率はさらにアップするでしょう。
LINE公式アカウントは無料で開設が可能なため、とりあえず開設して運営しながらいろいろなことを覚えていこうと考えている人もいるでしょう。
しかし、何も考えていない状態で始めてしまうと、せっかく友だち追加してくれた顧客に迷惑をかけてしまい、それが原因で企業・店舗の不評を招く可能性もあります。
そのような事態を避けるために、LINE公式アカウントは、どのように運営していくか事前に計画を立てることが大事です。
では、LINE公式アカウント開設前に考えておくべきこととは何か、次よりその大事なポイントについて説明しましょう。
LINE公式アカウントの運営において重要なのは、アカウントを運営する目的をはっきりとさせておくことです。アカウントにはさまざまな便利な機能がありますが、これらをただ使用するだけでアカウント運営をしている気分になってはいけません。
どんな分野においても運用の重要な目的は「新規顧客の開拓」「リピーター獲得」「ブランディング」「サポートの充実」などが挙げられます。
これらを達成するためには、顧客と気軽にコミュニケートできる公式アカウントは最適なツールです。自社が達成できていない点をピックアップして、それらをどのようにして公式アカウントの各機能で解決していくか、考慮する必要があります。
LINE公式アカウントの運営は、企業・店舗に関わる従業員が片手間でやって簡単に成果が出るものではありません。そのための人材を揃えてのチーム編成・運営環境・設備をしっかりと整えることが重要です。
企業・店舗にネットに関する事柄に精通している人がいればともかく、ネット運営に関する知識・スキルがない場合、外部のスタッフを招いてそのスタッフから運営体制の編成・具体的な業務内容を教わるといいでしょう。
公式アカウント運営が軌道に乗ればノウハウも蓄積されて、自社での人材育成が可能になるでしょう。
LINE公式アカウントの登録者は、あくまでLINEの世界で増やすのが得策と思っている人もいるでしょうが、LINEのみに頼ってはいけません。
公式アカウントは開設したからといって勝手に登録者数が増えるわけではなく、開設した時点ではまだ知名度もブランディングもできていない状態です。
そのため、オフライン上である企業・店舗、紙媒体やチラシ配布、またはInstagramやFacebookなどの他のSNS媒体で公式アカウントの宣伝をする必要があります。宣伝では、QRコードを掲載しておけば、その場で気軽に友だち追加ができます。
自社の運営のコンセプト・運営体制を整えることも大事ですが、競合会社・店舗がどのような戦略をしているか、調査することも大事です。
もし競合会社が自社よりも、登録者数の多い優れた公式アカウントを運営していた場合、それを比較することによって、自社の公式アカウントに足りないもの・顧客が求めているものが明確になります。
また、優れた点をそのまま真似しただけではただの二番煎じと顧客に判断されるため、違う手を打たなくてはいけません。このように競合アカウントはライバルでもありながら参考にもなる存在なので、調査は必須です。
LINE公式アカウントのさまざまな機能はただ使うだけでなく、使用したことに対する登録者・顧客からのリアクションも必ず分析しなくてはいけません。
反響があった場合はなぜ顧客はこんなに喜んでくれたのか、反響が乏しかった時は何が原因なのか、絶えず分析することが大事です。
仮に公式アカウントの運営が軌道に乗り多くの登録者を獲得したとしても、安心してはいけません。
顧客・消費者はシビアなので、魅力的な競合企業・店舗が登場したらすぐにそちらに乗り換えます。新規顧客・リピーターの獲得を怠らずに、常に分析する姿勢を持ちましょう。
LINE公式アカウントを開設した際、なんとか軌道に乗せようと運営を熱心にやったあまり、間違った方向へいってしまい逆効果となるパターンもあります。また、公式アカウントの性質をしっかりと把握しなかったために、失敗をするケースも少なくありません。
そのような失敗をしないために、あらかじめ注意点を知っておく必要があります。では、LINE公式アカウント運営における注意点とは何か、次より説明しましょう。
運営においてメッセージの配信をする際、多くの情報を知らせた方が登録者は喜ぶだろうと、長文メッセージを送ることもあるでしょうが、やめた方がいいでしょう。ネットに求められているのは、じっくりと読む長文ではなく、すぐに読めてしまう即効性です。
長々としたメッセージが送られた時点で、ほとんどの登録者は嫌気がさし、それが何度となく送られてくると登録自体をやめてしまうでしょう。メッセージは短く簡潔に書くことが大事です。
長文メッセージと同様に、配信頻度が高ければ常に登録者は飽きずに楽しめると考えている人もいるでしょうが、それも逆効果となることがほとんどです。
早朝・真夜中と時間を考えずに何度となくメッセージなどが送られてくると、それだけで登録者数は嫌になるでしょう。そのような事態を回避するために、配信の時間は1日に数回・決めた時間に行うことが大事です。
登録者がリアルタイムで見ていないことが多い早朝や真夜中は控えましょう。
LINE公式アカウント内の履歴には、以下のような保存期間が決められています。
チャット内の履歴はダウンロードも可能なので、過去のデータを保存するために定期的にダウンロードしましょう。
LINE公式アカウントにて配信したメッセージは、一度配信してしまうと取り消し・削除はできません。間違った情報・不適切な発言の配信をしてしまうと、取り消しができずに登録者の反感を買う恐れがあります。
公式アカウントにはテスト配信という機能があるため、それを活用して本当にこの配信で間違がないか確認してから、配信を行いましょう。
LINE公式アカウントには、認証済みアカウントが存在します。このタイプのアカウントは一定の審査基準を通過した証明になることがメリットですが、アカウントの名称変更ができないというデメリットもあるので注意が必要です。
認証済みアカウントになってから名称変更をした場合は、再び審査を受けて通過すれば名称変更が可能になりますが、手間がかかります。
認証済みアカウント申請の手続きをする際は、事前に本当にこのアカウントで問題がないか考慮することが大事です。
LINE公式アカウントは、企業・店舗の集客、製品やサービスの購買率をアップする効果のあるツールです。しかしただLINE公式アカウントを開設したからといって、すぐに成果が出るものではありません。
LINE公式アカウントによって企業・店舗が利益を出すには、しっかりとした運営方法を確立する必要があります。
今回のこの記事ではライン公式アカウントの特徴・運用のメリット・運用のための注意事項などについて解説してきました。今回の記事を参考にして、LINE公式アカウントの円滑な運用を実現してもらえたら幸いです。
株式会社リクルートホールディングスでWEBマーケティング業務および事業開発を経験し、アメリカの決済会社であるPayPalにて新規事業領域のStrategic Growth Managerを担当の後、株式会社Enigolを創業。対話型マーケティングによる顧客育成から売上げアップを実現するsikiapiを開発。