ビジネスで成功するために必要な対話型マーケティングとは

ビジネスで成功するために必要な対話型マーケティングとは

更新日:2023/04/11

ビジネスを成功に導くうえで、顧客の求めをしっかりと理解することは非常に重要です。従来は、顧客がアクションを起こしてからその反応や感想を知るまではタイムラグがありました。しかしながら、twitter、InstagramなどのSNSが流行し、商品やサービスの感想をダイレクトに発信できるようになりました。 このリアルタイムでわかる顧客のニーズを逃さないために、考え出されたマーケティング手法が対話型マーケティングです。

category banner lg
category banner lg
category banner lg
category banner lg

対話型マーケティングは、従来型のマーケティングと何が違うのか

対話型マーケティングは、顧客との対話を通じて市場のニーズを掴み取るマーケティング手法です。従来型のマーケティングでは、事前に市場のニーズを予測し、そのうえで広告等を通じて顧客に商品の購入を促すという手法が主流でした。また、その後に顧客にアンケート結果を行い、フィードバックしていました。つまり、あくまでも従来のマーケティングでは、企業から顧客、顧客から企業へと一方向性のものであったのです。この手法では、現在の多様化した市場では対応しきれなくなってしまいました。
そこで登場したのが、企業と顧客が直接対話するという双方向性の「対話型マーケティング」です。対話型マーケティング

なぜ対話型マーケティングなのか

なぜ対話型マーケティングがそこまで重要なのでしょうか。
貴方がなにかしら商品やサービスを購入することを想像してみましょう。
その商品が他の類似商品と何が違うのか、良い点は何なのか、なぜ価格が違うのか、などいろいろな疑問がわいてくるでしょう。
その疑問に、その場で答えてもらえて納得できたのなら、貴方はきっと購入するでしょう。
では、その逆であればどうでしょう。回答に時間がかかったり、その場で明確な返答をもらえなければ、貴方は購買意欲を失ってしまうのではないでしょうか。
顧客のニーズをつかむためには、もはや対話は必要不可欠なのです。
対話型マーケティング

実際に対話型マーケティングは可能なのか

ECサイトなどインターネットを介しての売買が主流となった現在において、本当に対話型マーケティングなど可能なのでしょうか。
こういった対話型のサービスを実装するにあたって、従来はコールセンターのようなものを作って対応するしかありませんでした。
顧客からの問い合わせに対応できる人材を育成する必要がありますし、また対応できる人数も限られています。そのうえ、24時間体制での対応というのは極めて困難です。そのため、マーケティングというにはほど遠く、実際はクレーム対応等のアフターフォローで利用されている程度でした。しかしながら、テクノロジーの発達により自動で対話ができるチャットボットが誕生し、自然な会話ができるまでになりました。
このチャットボットには、人工知能(AI)型のものと、シナリオ型のもの2種類があります。どちらも顧客からの問い合わせ、対話にも十分に耐えうるものとなっており、24時間体制でユーザーの質問に答えることができるようになりました。

対話型マーケティングの運用法

ここからは、実際に対話型マーケティングをどのように運用していくかについて解説していきます。まず、対話型マーケティングで重要なのは、顧客が商品、サービスを購入する際に、企業と直接対話するということです。
企業はtwitterやInstagramなどで自社のアカウントを作ります。そのアカウントで自社製品を紹介します。
この段階で、チャットボットを設置します。このチャットボットで、問い合わせに対応できるようにしておくのです。
チャットボットは、AI型であっても、シナリオ型であっても自動で対応してくれます。つまり、顧客からの問い合わせに年中無休24時間体制で対応できるといことなのです。
自動では対応不可能な難解な質問の場合のみ、直接電話などで担当者が答えられるようにしておけば、顧客満足度を下げることはないでしょう。最近では企業のHP上でもチャットボットが採用されているところが多くなりました。SNSを普段利用しない顧客とも対話型マーケティングを実施できるようになっています。
対話型マーケティング

対話型マーケティングのメリット

対話型マーケティングを活用するうえでのメリットは、以下の5つです。

  • 素早く解決できる
  • 直接対話できる
  • 信頼関係の構築
  • 顧客との対話を通じて、市場の動向を把握できる
  • ペルソナをより具現化できる

素早く解決できる

顧客は商品やサービスの購入を決めるときに、高揚感がわきあがります。しかしながら、それと同時に安心感も求めています。
そのため、購入するにあたって疑問点があった場合はできるだけ早く解決しておきたいと思うものです。疑問に対する回答に2-3日もかかるようでは、購入する気もなくなってしまうでしょう。チャットボットなどで回答にリアルタイムで対応することで、そういった購買意欲の低下を防ぐことができるのです。顧客がストレスを感じることなく、購入できるようにするためには、素早い対応が不可欠なのです。
チャットボットには、あらかじめよくある質問とその返答を設定しておきましょう。顧客への回答にかかる時間が長ければ長いほど、購買意欲が削がれていくということを肝に銘じておく必要があります。

直接対話できる

対話型マーケティングでは、企業と顧客の双方向コミュニケーションができるという特徴があります。つまり、顧客は企業に直接質問することができますし、その質問に対する返答が直接もらえるということです。従来は、広告内の大量の情報から顧客自身が取捨選択する必要がありました。チャットボットを使うことで、顧客と企業は、いつでも直接やり取りができます。本当に自分の知りたいことを、相手から直接知ることができるのです。

信頼関係の構築

チャットボットで、いつでも必要な情報を知ることができるようになりました。しかしながら、それだけでは対話型マーケティングのメリットを説明したことにはなりません。チャットボットを利用して企業と直接対話するということは、顧客にとって非常に大きな意味を持ちます。
チャットボットを使用し、個人的な会話をしたとしましょう。その会話は顧客にとっては自分だけに向けられた会話といえます。顧客一人ひとりにパーソナライズされた会話は、顧客と企業との信頼関係の醸成につながります。こうして顧客はその企業を信頼するようになります。顧客をリピーター、そしてファンへと成長させる過程で、信頼関係の構築は非常に重要です。

顧客との対話を通じて、市場の動向を把握できる

対話型マーケティングは、顧客との対話がベースとなります。顧客との多くの会話から、引き出すことのできる情報から、消費者の傾向や現在の流行を掴み取ることができます。
SNSの流行や、チャットボットの発達以前は、このように双方向のコミュニケーションで顧客のデータを収集することはきわめて困難でした。購入後のアンケート調査等を行ったとしても、全ての顧客が協力してくれるわけではありません。顧客のニーズを掴むということは、非常に難しかったのです。
しかし、顧客との対話を自動化できるチャットボットが誕生し、現在では、より自然なコミュニケーションができるくらいまで発達しました。そのため、顧客との円滑な双方向コミュニケーションが可能となりました。多くの顧客との対話で得られた情報を分析し、市場の傾向を知ることができるようになったのです。

ペルソナを具現化できる

多くの顧客ごとの対話から、顧客を細かくカテゴライズできるようになったことも対話型マーケティングの特徴の一つです。チャットボットとのやり取りで得られる個人的な消費傾向を判断し、顧客一人ひとりに合わせた商品を勧めることができるようになりました。
このことは、新商品の開発や顧客をターゲティングするうえでも応用できます。商品、サービスの新規開発や、LPを作成する際はターゲットを明確にする必要があります。このターゲットを細かく設定し、落とし込んだ人物像を「ペルソナ」と呼びます。ペルソナの設定が甘かったり、ぼやけていたりすると商品、サービスの売り込みが困難になります。
対話型マーケティングは、対話で得られた多くの顧客情報から、最適なペルソナを抽出できるので新規開発やLP作成でも明確なペルソナをイメージすることができます。
以上のように、対話型マーケティングは多くの顧客一人ひとりと双方向でつながることができることで、多くのメリットを産むことがわかります。ビジネスを成功させるために、導入すべきツールといえるでしょう。
対話型マーケティング

対話型マーケティングを導入するうえで注意すべきこと

もちろん、対話型マーケティングを導入するうえで、注意すべき点もあります。どのような注意点があるのでしょうか。

SNSによる誹謗中傷に注意しよう

SNSが流行したことで、対話型マーケティングが発達したことはすでに述べました。SNSは、商品やサービスの感想などをリアルタイムで投稿できるため、企業も商品、サービスの改良などを早急に実行することができます。しかし、SNSはその匿名性がゆえに問題を引き起こすこともあります。中傷や嫌がらせ、クレームが投稿されることもあるでしょう。事実とは違う内容であったとしても、衝撃的な文章だったりすると瞬く間に拡散されてしまうこともあります。事実無根で、取るに足らない中傷、文句だったとしても必ず返答し、誠意ある対応をすることを心掛けましょう。誠実な対応もまた、拡散され企業の信頼感の醸成へと繋がります。

SNSでの投稿が埋もれてしまう

SNSは簡単に投稿できます。投稿の数が多いことで、膨大な投稿の中に質問への回答が埋もれてしまうことに注意しましょう。なるべく早く回答することが重要です。
事実無根の中傷やクレーム投稿に対しても、できるだけ早く、誠意をもって根気よく対応することも大切です。初期対応が早ければ早いほど、類似した中傷投稿の防止にも繋がります。

チャットボットの改良を常に意識する

上述した内容はSNSでの投稿に個別に対応する必要があります。普段の対話型マーケティングは、チャットボットで対応できます。しかし、この対話型マーケティングで対応できないような難しい質問は、SNSでの対応でも苦慮する可能性があります。
よって、一度対応した中傷やクレーム、問い合わせなどは次回以降は対応できるようにしておくとよいでしょう。常にチャットボットをブラッシュアップさせることを心掛ける必要があるのです。
このように、対話型マーケティングには注意する点はありますが、こまめに対応していればしっかりと運用できます。メリットの方が格段に大きいので、ぜひ導入すべきです。
グラフ

対話型マーケティングはコストはどのくらいかかるのか

では、実際に対話型マーケティングを運用するには、どのくらいのコストがかかるのでしょうか。 まず、SNS上で企業のアカウントを作ることに、費用は基本的にかかりません。
ただし。ここにチャットボットを導入して、顧客とのコミュニケーションを取る段階でコストがかかってきます。例えば、Instagramの対話型マーケティングを専門に扱うsikiapi(シキアピ)では、月4800円から導入できます。
sikiapi 使用イメージ
(画像引用元:https://sikiapi.com/)
チャットボットなどを使わず、すべての対話型マーケティングを全てをマンパワーで行なおうとすれば、コールセンターの設置、人員の教育、確保等、多数の電話回線、パソコンの設置などで、莫大な費用をかけなければなりません。チャットボットを含めて、外注した方がはるかにコストを抑えることができるのです。
対話型マーケティングのメリットを考えれば、外注してでも設置するべきです。
対話型マーケティング

まとめ

対話型マーケティングの発達により、従来のマーケティングでは対応しきれなかった顧客とのリアルタイムでのコミュニケーションが可能となりました。対話型マーケティングを運用することで、リアルタイムで顧客の反応を知ることができ、ペルソナの設定や顧客のカテゴライズにも活用できます。近年はsikiapiなどの対話型マーケティングに特化した企業も多くなっています。以前よりも、対話型マーケティングは導入しやすくなっています。
多様化した市場で、独力で顧客のニーズを読み取ることは困難となっています。そんな中で、顧客との対話でニーズをつかみ取ることができる対話型マーケティングは、現代の羅針盤といえるでしょう。
ビジネスを成功させたいと願う経営者は、対話型マーケティングを導入すべきです。

柳沢智紀
この記事の監修者
柳沢智紀
株式会社Enigol

株式会社リクルートホールディングスでWEBマーケティング業務および事業開発を経験し、アメリカの決済会社であるPayPalにて新規事業領域のStrategic Growth Managerを担当の後、株式会社Enigolを創業。対話型マーケティングによる顧客育成から売上げアップを実現するsikiapiを開発。