更新日:2023/07/13
ITにあまり詳しくない人は、アルゴリズムという言葉に苦手意識を持つかもしれません。しかしSNSでマーケティングを行う上で、アルゴリズムの把握は必須です。この記事では初心者でもわかりやすいようにアルゴリズムの基礎から解説していきます。一緒に「成果の出せる」アカウントを作っていきましょう。
アルゴリズムとは、プログラミングの世界でよく使われる言葉で、簡単に言うと「作業手順」のことです。
特定の課題を解決したり、特定の目的を達成したりするための計算手順や処理手順がアルゴリズムです。
このアルゴリズムをInstagramの世界に置き換えると、Instagramのシステムがユーザーにどのような投稿を表示させるのかを判断する仕組みのことです。
Instagramでは、人工知能を使って、一人一人の興味関心に合わせた投稿を自動的にカスタマイズし、表示しています。そのため、発見タブや、フィードは、誰一人としてインスタグラム内の投稿の表示が同じユーザーは存在しません。
そのためアルゴリズムに基づいた運用ができ、自分の投稿を発見タブやリールで積極的に表示できれば、バズ投稿を生み出せる確率が上がります。
また、もし既に運用しているがフォロワーが伸びないという人は、Instagramのアルゴリズムに基づいた運用ができていないことが原因の可能性があります。
では、次にInstagramのアルゴリズムの具体的な説明をしていきます。
これら3つの機能のアルゴリズムの仕組みは異なり、それぞれのアルゴリズムへの理解が必要となります。
フィードとは「投稿」のことです。インスタグラムの一番ベーシックな機能です。画像は同時に10枚、動画は60秒まで投稿可能となっております。
ストーリーズは、通常のフィード投稿とは別枠で投稿できる機能で、スライドショーのように投稿できます。また、24時間で自動的に削除されます。
フィードとストーリーズは基本的にユーザーがフォローしているアカウントの投稿が表示されます。(広告などの例外は除く)
しかし、表示順は時系列順ではありません。
ユーザーがもっとも関心があると思われるコンテンツが、フィードであれば一番上に、ストーリーズであれば一番左側に表示されます。
フィードやストーリーズの表示順には、以下の3つの要素が大きく関係しているといわれています。
関心度とは、ユーザーの過去の行動から関心事項を傾向化し、関心がありそうなコンテンツを表示させます。
例えば、車の投稿をよく見ている人には、車の投稿が優先的に表示されます。
これは画像や動画にも当てはまり、画像の投稿をよく見るユーザには画像の投稿が、動画の投稿をよく見るユーザには動画の投稿が表示されやすくなります。
親密度とは、ユーザーとアカウントの繋がりの深さを指しています。これは、ユーザーが過去に取った行動をもとに計算されます。
鮮度とは、投稿の新しさを指しており、古い投稿よりも新しい投稿が優先される仕組みです。ストーリーズはもともと24時間しか表示されないため、鮮度はフィードのみに適用されます。
ではフィードやストーリーズを伸ばすにはどうすれば良いのでしょうか?
実は公式からその答えは発表されていて、「その投稿が人気になる」です。どういうことかと言うと、
投稿の情報>投稿者の情報>閲覧者のアクティビティ(行動)>やり取りの履歴
の順番でInstagramの公式では重視されています。この条件を整えれば、自分の投稿が他のユーザーの投稿より優先して上位に表示されます。
つまり最も重要になってくるのは「投稿の情報=人気度」です。
それぞれの要素を解説します。
フィードの人気度を判断する5要素としては
があります。そのため、この5つのアクションをユーザーにとってもらう必要があります。
では、何をすればこれらのアクションをとってもらいやすくなるのでしょうか。
フィード投稿に関して注意点が1つあり、Instagramには、同じユーザーの投稿は連続して表示されないというアルゴリズムが存在します。そのため、短時間に複数の投稿をすることは避けましょう。投稿をしっかりとユーザーに届けるためにも投稿にはある程度の間隔を空けてから行いましょう。
発見タブは、Instagramの画面上部にある虫眼鏡のマークをタップすると表示される画面です。
この発見タブにはユーザーがフォローしていないアカウントの投稿が表示されます。つまり、発見タブに自分の投稿が載れば、フォロワー以外のユーザーにアプローチができ、新規フォロワー獲得に繋がります。
では発見タブに表示されるにはどうすればよいのでしょうか?これも公式が答えを発表しており、
投稿の情報>やり取りの履歴>閲覧者のアクティビティ(行動)>投稿者の情報
の順で重要となっております。
それぞれの要素を解説します。
つまり、発見タブに表示されるためには
をいかに増やすのかが重要となってきます。公式発表によれば、これら投稿へのアクションについては、先ほどのフィードやストーリーズの上位表示の基準よりもはるかに重要とのことです。
また、発見タブのアルゴリズムの一つに、「近しいアカウントの興味関心のある投稿の表示」があります。
どういうことかと言いますと、そのユーザーが閲覧した投稿や、いいねした投稿に類似したアカウントの投稿が表示されやすくなります。例えば、猫の投稿を閲覧・いいねしているユーザーには、猫関係のアカウントの投稿が表示されやすくなります。そのため、アカウントの専門性も重要と言えます。
リールは、動画を共有できる機能で、最大で90秒間のムービーを作成できます。
リール動画は、ホームタブやリールタブ、発見タブ、ハッシュタグ検索の全てに表示される仕組みになっており、リーチ獲得に適しています。またリールタブも発見タブ同様、基本的にはフォローしていないアカウントの投稿が表示されます。
ではリールタブに表示されるにはどうすればよいのでしょうか?これも公式が発表しており
閲覧者のアクティビティ(行動)>やり取りの履歴>投稿の情報>投稿者の情報
の順で重要となっております。つまり、リールタブに表示されるためには
・視聴完了率
・いいね
・音源ページへの移動
をいかに増やすのかが重要となってきます。
特にリールの場合「そのリールが最後まで見られた動画か」をInstagramは重要な判断基準としているため、エンタメ性に富んだ内容かつ視聴者を飽きさせない工夫が必要となってきます。
また公式発表によれば、音源ページへの移動も、重要な指標に認定しているようです。Instagramのアルゴリズムでは、いいね数や視聴完了率で、そのリール動画は面白いかを判断しています。
リールで推奨される要素は様々ですが、以下のことを意識して投稿動画を作成しましょう。
逆にリール動画では以下の要素は推奨されず、Instagramアルゴリズムにより表示回数が制限されることがあります。
これらの点に意識してリール動画を作成しましょう。
Instagramにはコミュニティガイドラインがあります。
特にリール機能や発見タブの2つはInstagram側にオススメされることが重要となってきますが、このガイドラインを守っていない投稿はオススメ表示されません。そのため今一度コミュニティガイドラインをしっかりと読むことをお勧めします。
また、コミュニティガイドラインに反しているとアカウント削除やアカウントの停止の可能性も出てきますので注意しましょう。
2022年4月に新たにMeta傘下のInstagramの代表を務めるアダム・モセリ氏から、「Instagramに投稿した写真や動画のランク付け方法を更新する」との発表があり、過去に投稿されたことにあるコンテンツよりも、新しいオリジナルコンテンツの方が高いランク付けをされるようになりました。そのため、オリジナルのコンテンツを発信するよう心がけましょう。
ハッシュタグは他の機能、例えばリール機能などと比較しても不透明な部分があり、かつハッシュタグの数は無限に近いです。
例えば「#カフェ」で検索すると2022年11月28日現在で2791万件出てきます。
もちろんハッシュタグを設定することでそこからの流入の可能性も十分にあり重要といえます。しかし、ハッシュタグをたくさん設定したりすると投稿自体の見栄えも悪くなるので、あくまでサブという認識でほどよく設定しましょう。
この記事では、Instagramのアルゴリズムについて解説していきました。
実際に人気アカウントになるためにはどうしても時間がかかります。また、ユーザーの反応などから仮説を立て、1つずつ検証していく他ありません。しかし、アルゴリズムにそった運用を行えれば、その時間を大幅に減らすことが可能です。
「どうしても最短で結果を出したい」という人もいるでしょう。その場合、プロに依頼するのも手段の一つです。プロにアカウントのコンサルティングをお願いしたり、SNSのプロが運用してくれる運用代行というサービスもあります。お金はかかりますが、その道のプロが運用してくれるため結果が出るのも早く、自分で運用する手間もかからないので忙しい人にはおすすめです。
Instagramを伸ばすことができれば、認知から購買までの導線を作ることも可能です。また、集客効果も期待できます。是非頑張りましょう。
株式会社リクルートホールディングスでWEBマーケティング業務および事業開発を経験し、アメリカの決済会社であるPayPalにて新規事業領域のStrategic Growth Managerを担当の後、株式会社Enigolを創業。対話型マーケティングによる顧客育成から売上げアップを実現するsikiapiを開発。