更新日:2023/04/26
リストマーケティングとは、商品に興味を持った顧客を「リスト」として集め、リストの中の顧客に集中して販売する手法です。顧客情報に基づいたアプローチができるため、よりリピーターを増やしやすいなどのメリットがあります。 今回の記事ではリストマーケティングの手法や、LINEを活用するメリットを解説しています。
リストマーケティングとは、あなたの商品に興味を持った顧客を「リスト」として集め、そのリストの顧客に集中してセールスをかける手法です。
つまり、顧客リストを使ったマーケティング手法です。
メール会員に登録すると、会員向けの製品やサービスのプロモーションを受け取ったことがあるかもしれません。 実はそれがリストマーケティングの一部なのです。
メールマガジンを使ったリストマーケティングの多くは、集めたリストの顧客へ商品のメリットを丁寧に伝えて注文をもらう手法です。
LINEでも同じことができます。LINEで「ステップ配信」を同時に行うと、一度配信を開始すると、半自動で商品の宣伝メッセージを継続して送信することができます。 ほとんど労力がかからず、営業活動ができるのがメリットです。
リストマーケティングの基本的な流れは、以下の通りです。
ひとつずつ見ていきましょう。
集客とは、リストを集めることです。
など、リストを集める方法はたくさんあります。特に集客において重要なのは、メールアドレスなど継続的に連絡が取れる顧客情報の取得です。
昨今、LINE公式アカウント(LINE for business)の利用が急増しており、メールでのコミュニケーションからLINEでのコミュニケーションが一般化してきています。
LINEで自社の顧客と簡単につながることができる場合は、LINEの公式アカウントを開設して、LINEに誘導するとよいでしょう。
育成とは、自社の商品やサービスの魅力を伝え、見込み客の関心を高める段階です。
育成というより、顧客開拓や教育と表現されることもあります。
実際の販売でも、お問い合わせの方にいきなり「買ってください」とは言いません。スペックや魅力、他社との違いなど、必要な情報を提供しないと売れないからです。 営業につながって行くためには、集客後の育成が不可欠です。
最近はステップメール※を育成に使った例が多くあります。
※ステップメールとは、登録日からあらかじめ用意された複数のメールを、順番に配信する仕組みです。 だれにでも例外なく同じ情報が配信されるのでとても便利です。
育成終了後は営業の段階です。
初回購入特典を用意したり、返品を受け付けたり、潜在顧客が最初の一歩を踏み出しやすいオファーを提供したりすることができれば、成約率は高くなります。
購入した人へのフォローアップやリピート対策を継続し、最初のアプローチで成約に至らなかった潜在顧客には値下げ販売を実施します。
リストマーケティングはあらゆる種類の販売やプロモーションに適用できますが、LINEは有力な候補です。
LINEを選ぶ3つのメリットは以下の通りです。
LINEとリストマーケティングの相性は大変良いので、その利点を次に解説していきます。
商品の宣伝・販売は費用対効果が一番大事 なので、反響率をしっかりと見ないといけないのですが、普通に広告を送っても興味のない人がほとんどで、良い反応は期待できません。
多くの不特定の人に何度もアプローチするのではなく、集めたリストに載っている人に集中するほうが効率的です。
たとえば、化粧品を販売する場合、不特定の層をターゲットにしたテレビ広告よりも、女性だけに限定して発信できるインターネット広告の方が反応率が高くなります。
しかし、すべての女性が興味を持っているわけではありません。
そこで登場するのがLINEです。
LINEに登録するように誘導して、化粧品に関心の高いユーザーリストを作成することをおすすめします。
このような集中リストの顧客に広告を配信すると、反応率がさらに向上する可能性があります。
リストマーケティングでは、まず多くのユーザーにコンタクトしてリストを集めることが重要です。
この点、LINEは国内ユーザー数No.1のSNSであり、国内8,600万人を標的にできます。
以下は日本で利用されている主なSNSのユーザー数の比較です。
LINEを活用することでより多くの人を狙うことができるため、マーケティングを行う上で大きなプラスになります。また、他のSNSと違いユーザー層に偏りがないので、より幅広い層にアプローチできるという魅力があります。
メールマガジンでリストを集めて販売しても、昔のように高い返信率は期待できないのではないでしょうか。SNS普及以前は毎日メールを使って交信していましたが、今はメールに代わってLINEがそのポジションを担っています。実際、LINE公式アカウントの開設率はメルマガの約3倍の60%とも言われています。
今は、家族や友人とメールではやり取りしない場合が多いでしょう。LINEは日常のコミュニケーションによく使われるメッセージアプリなので、ついでに読んでもらえることも多いのではないでしょうか。
しかし、メルマガだと普段は使わないメールアプリをわざわざ開く必要があり、LINEと比べて開封率に大きな差があります。
また、LINEはチャット方式なので返信もしやすく、メッセージを送れば必ず通知が目に入って来るので、返信率が上がります。
LINEを使ってリストマーケティングをすることには、いくつかのメリットがあります。
主に以下5点です。
これらのメリットは、メールマガジンとの違いでもあります。
マーケティング手法で悩んでいる方も、ぜひこの章を参考にしてみてください。
リストマーケティングにLINEを利用するメリットは、開封率の高さです。
以下のようにメルマガと比較しています。
これは、LINEを使用した場合により多くの人があなたのメッセージを読む可能性が高いことを意味します。
LINEのメリットは、メールアドレスよりもリストを集めやすいことです。
株式会社モビルスの2020年調査によると、LINEユーザーの約70%(66%)がLINE公式アカウントを友だち追加しているのです。
この結果から、ユーザーは企業やインフルエンサーなどのLINE公式アカウントを友だち追加する際に、さほど抵抗を感じないと思われます。これは、リストの収集が容易であることを意味します。
簡単に友だち追加ができるLINEは、リストマーケティングとの相性が良いと言えます。
LINEをリストマーケティングに活用する利点は、メッセージが届きやすいことです。
メールマガジンの場合、ユーザーが迷惑メールに分類したり、メールアドレスを変更したりして、配信されない可能性が高いです。
一方、LINEはブロックされない限り、メッセージは配信されます。リストを集めることができたとしても、メッセージを受け取っていなければ、目指す成果を達成することはできません。商品やサービスの魅力など、伝えたい情報を的確に伝えることができるのがLINEのメリットです。
リストマーケティングにLINEを活用する利点は、8600万人の幅広いユーザーにコンタクトできることです。
以下の表を見れば、ユーザーの年齢層も幅広いことが分かります。
データ・画像引用元:LINE株式会社「LINEのユーザーはどんな人? - LINEキャンパス」
LINEのメリットは、写真や動画が簡単に送れることです。
メールマガジンで画像や動画を送る場合は、添付するか、URLを文字で入力する必要があります。 そのため、ユーザーが閲覧しない場合が多くあります。
一方、LINEでは画像やYouTube動画がサムネイル表示されます。そのため、テキスト以外の内容まで閲覧してもらえる利点があります。幅広い情報を発信しやすく、さまざまな角度からユーザーにアプローチできます。
LINEを使ったリストマーケティングに役立つ5つの方法を紹介しますので、全て守って効率的UPを目指してください。
LINEでリストマーケティングを行うのに効果的な5つの方法を、以上の順番に解説していきます。
たとえLINEに「世界一面白いコンテンツ」を投稿しても、誰もLINEに登録しなければ全く読まれず、収益になりません。
集客は、リストマーケティングの原動力です。 LINEの場合は友だちの数なので、まずは登録者数を増やす必要があります。
人を惹きつけるには影響力がとても重要です。 例えば「LINE公式アカウント限定情報発信中!」と漠然と書いても、インパクトはまだまだ弱いのです。登録者が見たくなるような特典や、プレゼントのような目玉が必要です。LINEに登録する際に、そのような「強い引き」があれば、多くのユーザーの登録を促せます。まずはユーザー目線に立って、ユーザーがLINEに登録するメリットを考えてみましょう。
LINE公式アカウントはすでに数え切れないほどあり、今後ますます増えることが予想されます。
どの分野でも、他人と同じ発言をしていても目立ちにくく、また抜け出して目立つようになるのは難しいです。コンテンツを差別化して配信し、関心を持ってもらえる内容にすると成約率が高くなって行きます。
LINEのリストマーケティングで成果を上げる秘訣は、獲得した顧客リストあたりの売上を最大化することです。
ユーザーに一度商品を購入してもらったら、再度またユーザーに商品を購入してもらうための施策を考えてみましょう。
リピーターを増やすことができれば、リストマーケティングは成功していると言えます。何度も購入する商品を販売していない場合は、関連商品を販売してみてください。例えば冷蔵庫を販売している場合には、電子レンジや炊飯器などの家電製品をターゲットにすることをおすすめします。
LINE配信はなるべく毎日同じ時間に配信しましょう。
気が向いたときに書いて、何も考えずに配信するのは効果がありません。配信時間をいい加減に決めるのもおすすめしません。標的に一番当たる可能性が最も高い時間を選択してください。
例えば、会社員が主な対象である場合、朝の通勤が対象となります。 毎朝電車の中でLINEを開いて配信が届いていると、電車に乗ったときに配信をチェックする習慣がつきやすくなります。朝の配信チェックが習慣になってくれたら、囲い込みが成功したことになります。
また、人間は同じものを何度も触ると、「単純接触効果」と呼ばれる心理効果が働き、ますます好きになることがあるのです。
初めから完璧に配信できる人はいません。
読者の反応を観察しながら、微調整を繰り返して反応率を高め、品質を向上させます。
などの反応を配信のたびにしっかり分析して、配信内容を修正して行きましょう。
LINEを活用してリストマーケティングを行うには、主に以下の3つの段階が必要です。
各手順について、詳しく解説します。
まず、ユーザーのリストを収集しましょう。 これがリストマーケティングの基本段階です。
LINEのリストを集めるには、
などの方法もあります。
リストを作成したら、見込み客の育成フェーズに進みます。ここで重要なのは、ユーザーとの信頼関係を構築することです。
これは、お客様が商品・サービスや発信者に信頼感を持ってないと、期待した結果が得られないためです。
見込み客を獲得するには、有益な情報を提供するよう意識的に努力してください。 ユーザーの煩わしさを解消したり、役立つコラムを発信できれば、信頼されやすいです。
見込み客の育成が終わったら、商品やサービスの販売を開始します。ユーザーとの信頼関係を築くことができれば、自然に成果が期待できます。
商品やサービスの購入を促すために、特典を増やしたり、限定価格で販売したりすることをおすすめします。
LINEのリストマーケティングを成功させるためのコツを3つ紹介します。
以上3つのコツを順番に説明していきます。
見込み客リストの内容の質は成果に比例します。
自社の商品に興味のある人だけのリストとそうでない人が多いリストでは、結果はハッキリしています。リストをただ増やすのではなく、ターゲット顧客を集めたリスト作りをするように意識的に努力をしてください。
顧客の属性に合った情報を意識的に発信することが大切です。
例えば、性別、年齢、住んでいる地域が分かっていても、以下の内容をリスト全体にいっせいに配信したらどうなるでしょうか。
これではリストを使っているとは言えません。
自分には無関係な情報を送信されていると思われた場合、配信拒否され、集客リストが無駄になります。 属性に合わせた情報発信を意識しましょう。
あまりにも多くのセールスを行うと、見込み客は離れる傾向があります。
まだ関心がないときに営業が配信されたり、または同じような内容の営業しか配信されないと、メッセージの開封さえしてくれなくなります。
販売後に買わなかった潜在顧客に再度適切に育成をおこなう対策を講じるなど、販売の配信過多にならないように注意してください。
今回は、リストマーケティングの意味やメリット・デメリットに加え、リストマーケティングの成果を大きく向上させる方法について解説しました。
リストマーケティングの仕組みを作るのは難しいですが、結果を出すモデルを構築できれば、売上を上げながら、販売の手間を削減できます。個人事業主や人手が少ない小規模事業者には、リストマーケティングがおすすめです。
株式会社リクルートホールディングスでWEBマーケティング業務および事業開発を経験し、アメリカの決済会社であるPayPalにて新規事業領域のStrategic Growth Managerを担当の後、株式会社Enigolを創業。対話型マーケティングによる顧客育成から売上げアップを実現するsikiapiを開発。