更新日:2023/04/03
日本中でほとんどの人が利用しているLINE。人々の情報インフラといっても過言ではないこのプラットフォームをうまくマーケティングに組み込めるかどうかはビジネスの上で重要です。今回はLINEを活用したマーケティングについてその特徴やメリット・デメリット、実際の事例などを交えて解説しています。
LINEとは、無料でメッセージや通話などの機能を利用することができるコミュニケーションツールの1つです。
さらに、グループチャットやグループ通話、オープンシャットなどの機能もあるので、仕事目的での利用やSNS、掲示板感覚での利用もできます。
2011年6月に誕生してから日本国内を中心に爆発的な人気を誇っており、日本の人口の約70%(2021年7月時点)がLINEを利用しており、月間アクティブユーザー数は約9,300万人以上(2022年9月時点)もいます。
LINEは、月間アクティブユーザー数が約4,610万人(2022年1月時点)のInstagramよりも多くのユーザーを抱えているSNSなので、多くの企業や店舗がビジネス目的で参入しています。
また、今後もLINEユーザーが増加することが予想されているので、ビジネスだけに限らずさまざまな出会いや目的のために利用されていくでしょう。
LINEマーケティングとは、企業や店舗がLINEを活用して集客や販促などのマーケティング活動を行うことです。
LINEは、ユーザー数が多いだけではなく、マーケティングに効果的な機能が豊富に搭載されているので、幅広いマーケティング活動が行えます。
また、InstagramやTikTokのように若者を中心に人気が高いSNSではなく、10代〜60代以上の幅広い年代に人気があるので、さまざまな業種やサービスに効果的です。
そのため、現在では多くの企業や店舗がLINEマーケティングを行っており、友達や家族以外にも、企業の公式アカウントを友達追加しているユーザーも増えています。
日本で最も利用者数が多いSNSであり、マーケティングに適した機能が豊富にあるLINEはマーケティング活動を行うのに、とても適していることがわかりました。
実際に、LINEマーケティングを行っている企業や店舗はとても多いです。
ここでは、具体的なLINEマーケティングのメリットを、主に4つ解説します。
LINEマーケティングの1つ目のメリットは、利用者数の多いことです。
LINEは、日本国内の月間アクティブユーザー数が約9,300万人以上(2022年9月時点)もおり、日本の人口の約70%以上が利用しています。
さらに、ユーザーの年齢層も10代から60代以上と幅広く、さまざまな業種やサービスでも効果的に活用することが可能です。
利用者数が多いプラットフォームを活用してマーケティングを行うことによって、より多くのユーザーに自社の存在を認知してもらえる可能性が高くなります。
また、若者以外の顧客を獲得したい場合にも効果的に活用できるので、利用者数の多さはマーケティングを行う上で、とても大きなメリットの1つです。
LINEマーケティングは、ユーザーとの関係を築きやすいというメリットもあります。
LINEでのコミュニケーションは、基本的に1体1で行うため、複数人が参加できるコミュニティでのチャットに比べて、ユーザーとの関係を築きやすいです。
さらに、トーク画面のメニューから過去に共有した写真や動画などをまとめて確認することも可能で、カレンダーを確認すれば、いつどんなメッセージが来たのか簡単に分かります。
ユーザーが、企業との1体1のコミュニケーションによって、企業への興味・関心が高くなれば、ユーザーの購買意欲を高めることができるので、見込み顧客や潜在顧客の獲得にも繋がります。
そのため、LINEによるアプローチは、とても大きなメリットです。
LINEは、ユーザーとの1体1のコミュニケーションだけでなく、キャンペーン情報や購入予約を届けたり、タイムラインで情報発信も行えます。
さらに、ステップに分けて情報を提供するステップ配信機能もあるので、狙って情報提供を行うことが可能です。
そのため、LINEマーケティングは企業や店舗のブランディングにも効果的に活用することができます。
ブランディングに成功すれば、顧客は購入を判断する時に商品やサービスの内容だけでなく、提供元の企業情報も判断材料として扱ってくれるようになるので、とても効果的です。
LINEは、幅広い年代の方が多く利用しているツールでもあるので、使いやすく誰でも気軽に機能を利用できます。
さらに、1つの企業アカウントを複数人で管理することもできるので、引き継ぎを行う場合でも大切な情報などを失ってしまうことなく、スムーズに行えます。
LINEユーザーもメールマガジンやその他サービスに比べて、使いやすいと感じていることが多いので、メッセージの開封率も高く届けたい情報を高い確率で確認してくれます。
そのため、LINEマーケティングを初めて行う企業や店舗であっても、安心してマーケティング活動ができ、現在ではマーケティング活動をする上で、欠かせないツールの1つになっています。
マーケティングでLINEを活用することによって、さまざまなメリットがあることがわかりましたが、その分LINEマーケティングにはデメリットもあります。
そのため、これからLINEマーケティングを行う企業は、デメリットも理解した上で、活用することが大切です。
続いては、LINEマーケティングのデメリットを、主に4つ解説します。
LINEでメッセージを送りたい場合、ターゲットのユーザーにアカウントを友だち追加してもらう必要があります。
どれだけ自社の提供している商品やサービスに適しているユーザーがいた場合でも、友だち追加されなければ一切のアプローチが行えないため、運用初期段階ではほとんど成果があげられないことも多いです。
そのため、より多くのユーザーにアカウントの友達追加をしてもらうために、実店舗やオンラインストア、SNSなどでアカウントの存在をアピールしたり、友達追加による特典やサービスがあることをアピールするなどの対策を行うことが大切です。
友だちがいない場合や少ない場合では、LINEマーケティングによる効果がほとんどないので、しっかりと友だち追加をしてもらえる導線を確保しておきましょう。
LINEは、アカウントを友だち追加した後に「通知が多い」「興味が無くなった」などの理由で簡単にブロックされてしまうデメリットがあります。
InstagramやTwitterで公式アカウントを運用している場合では、フォローを解除するだけなので、再度アプローチを行うことが可能です。
しかし、ブロックされてしまうとメッセージを届けることができなくなってしまいます。
実際に、LINEの公式アカウントはブロックされることが多いので、メッセージの配信頻度や内容、顧客のニーズを探って興味を引くなどブロックされないための対策をいくつも行うことが大切です。
また、1度ブロックしたアカウントを解除する可能性はとても低いので、十分に注意しましょう。
LINEの公式アカウントは、毎月1,000通以下であれば、「フリープラン」を利用できるので、費用をかけずに運用できます。
そのため、使い方によって一切の費用をかけずに高いマーケティング効果を得ることも可能です。
しかし、アカウントの登録者数が増加していき、1,000通では足りなくなってしまった場合には、「ライトプラン」「スタンダードプラン」などの有料プランに乗り換える必要があります。
有料で運用することに問題がない場合でも、登録者の中にはターゲットや見込み顧客、潜在顧客ではないユーザーも多くいるので、メッセージを送信しても無駄になってしまう可能性があります。
費用を抑えたい場合は、ユーザー分析ツールなどを導入して必要最低限のメッセージ数に抑えられるようにすることがおすすめです。
LINEアカウントは、突然停止されてしまう可能性があります。
LINEに限らず、どのようなプラットフォームでもあるので、アカウント停止によって顧客じょうが消えたり、運用コストが無駄になってしまわないように十分に注意しましょう。
また、LINEアカウントが停止されてしまう理由は、主に以下の3つです。
主に以上の3つの理由でアカウントが停止されることが多いです。
また、1度停止されたアカウントは2度と復活させられないので、以上3つはしっかりと意識しておきましょう。
LINEマーケティングを活用することによって、実際にどのような施策を行うことができるのでしょうか?
ここでは、LINEマーケティングでできる施策を、主に5つ解説します。
【公式】LINE公式アカウント|LINE for Business
LINE公式アカウントとは、企業や店舗がLINEアカウントを活用して、LINEユーザーとさまざまなコミュニケーションを行うことができるサービスです。
InstagramやTwitterと違い、企業や店舗は、専用の公式アカウントを作成・運用することができます。
また、月に1,000通以下であれば「フリープラン」を利用できるので、誰でも無料で運用可能です。
ユーザーとのメッセージでは、テンプレートを作成して一斉送信したり、ユーザー情報の分析なども行えるので、マーケティングでとても効果的に活用できます。
LINE広告を1日1,000円から!SNS広告ならLINE
LINE広告とは、LINEユーザーに向けて広告を配信できるサービスです。
LINE広告は、精度の高いターゲティング機能を搭載しており、自社の狙ったターゲットのみに正確に配信することができ、少額から配信できるので、必要最低限の費用で行えます。
また、以下の場所に配信可能です。
そのため、LINEをコミュニケーションツールではなく、さまざまな用途で利用しているユーザーにもしっかりアプローチすることができます。
友だち追加してくれるユーザーを増やすためにも活用できるので、運用初期段階でもおすすめです。
【公式】LINEチラシ|LINE for Business
LINEチラシとは、デジタルチラシをユーザーのトークルームでユーザーの生活情報をもとに、LINEで配信するサービスです。
ユーザーの生活情報やステータスに応じて、セグメント配信かプッシュ配信などの方法でアプローチすることができます。
そのため、ユーザーが求めている情報を届けることができ、ユーザーの購買意欲を高めることも可能です。
また、LINEウォレットとチラシメディアに掲載することができるので、情報を届けたいユーザーに届きやすいことが特徴です。
【公式】LINEプロモーションスタンプ|LINE for Business
LINEプロモーションスタンプとは、ユーザーに条件付きまたは無料で提供しているスタンプのことです。
企業オリジナルスタンプを、友だち追加などの条件付きまたは無料でユーザーに提供することによって、気軽に自社の存在を認知してもらえます。
さらに、ユーザーの多くは毎日いくつかのスタンプを利用していることもあるので、自社のスタンプがユーザー同士で利用されれば、より認知度を拡大させられます。
LINEプロモーションスタンプの利用プランは、以下の2つです。
以上の2つのプランのどちらかを、自社のリソースに応じて活用してみることをおすすめします。
ステップ配信とは、事前に準備した複数のメッセージを、ステップを踏みながら順番に自動配信する機能です。
届けたい情報をいきなり全て送信するよりも、少しづつステップを踏んで送信した方がユーザーに見てもらえる可能性が高くなります。
例えば、友だち追加後にお礼のメッセージを送り、後日商品やキャンペーンに関する情報を送り、最後に購入ページや予約ページなどを送るなどの方法です。
関心を持ってくれたユーザーであれば、ステップ配信を最後まで確認したいと思っているので、随時トークを見ます。
さらに、関心のないユーザーはトークを見なくなるので、見込み顧客や潜在顧客を見つけることも可能です。
実際に、LINEマーケティングによって成果を出している企業はとても多く、今後もLINEマーケティングを始める企業は増え続けていくでしょう。
ここでは、数多くのLINEマーケティングを行っている企業の中から、主に4つの企業を紹介します。
アサヒビールを始めとしたアルコール飲料の製造・販売を行っているアサヒビール株式会社は、2017年からLINE公式アカウントの運用を開始しました。
LINEマーケティングでは、LINEプロモーションスタンプの提供を2020年から開始し、100万人以上のターゲットにリーチさせることに成功しました。
また、蓄積された数年分の運用データをもとに、ユーザーが不適切と感じないコミュニケーションを実現し、アカウントのブロックや削除される確率を減少させることにも成功しています。
そのため、アサヒビール株式会社は、公式LINEアカウントの導入により大きな集客効果を得ることに成功した企業の1つです。
アサヒビール株式会社 公式サイト
大阪市内で業務用スーパーを展開しているエンド商事株式会社は、2020年にLINE公式アカウントの運用を開始しました。
マーケティングとして店内でLINE公式アカウントの告知を行ったり、LINEでクーポンを配信したことによって、1年間で約8,000人以上のユーザーに友だち追加されるほど、成長しました。
また、業務用スーパーは若者から主婦、高齢者まで幅広い層の方が利用しているので、幅広い年代の方が利用しているLINEでのマーケティングは、とても相性が良く効果的でした。
そのため、スーパーや百貨店などを運営している企業は、InstagramよりもLINEマーケティングの方が効果が高い可能性があります。
エンド商事株式会社 公式サイト
児童書や雑誌、コミックなどの書籍を発行する株式会社小学館は、2018年からLINE公式アカウントの運用を開始しています。
LINE公式アカウント運用は、主に40代女性向けファッション誌の集客を目的として開始し、約2年間でLINEからのサイトアクセス数を100倍にすることに成功しました。
LINEでは、友だち追加をするだけなので、ダウンロードに比べてハードルが低く、アクセスしたいと思っていた見込み顧客を効果的に獲得することが可能です。
そのため、若者以外からも人気のある書籍や雑誌の購読や閲覧にも、LINEは効果的です。
株式会社小学館 公式サイト
株式会社レインズインターナショナルは、運営している飲食店の1つである「しゃぶしゃぶ温野菜」の売上をLINE公式アカウントを運用することで、向上させることに成功しました。
LINEマーケティングでは、オリジナルのLINEプロモーションスタンプを配信し、女性客を中心に取り込むことによって、これまで以上の集客率を確保させました。
また、スタンプを配信したことによって、店の知名度が拡大し友達が3倍、売上が10%も向上しました。
そのため、多くの企業にとってLINEスタンプは、集客に繋がりやすいマーケティング施策です。
しゃぶしゃぶ温野菜 公式サイト
これからLINE・SNS運用を始める企業や運用体制で課題があり悩んでいる企業は、SNSチャット運用に特化しているMAツール「sikiapi」がおすすめです。
「sikiapi」では、アカウント運用代行からフォロワーやその他ユーザー情報の分析、DMの一斉送信やテンプレート作成、セグメント配信など、運用に効果的な機能が豊富にあります。
また、資料請求や問い合わせによる相談も行っているので、自社に必要かどうか判断することが可能です。
そのため、SNS運用にあまりリソースを避けない場合や運用に関する知識やスキルがない場合でも、安心して導入できます。
LINE・SNSで集客やマーケティング活動を行っている企業は、ぜひ導入を検討してみることをおすすめします。
sikiapi 公式サイト
LINEマーケティングは、現在多くの企業が行っており、実際に企業や店舗のLINE公式アカウントを友だち追加しているユーザーも多いです。
LINEから店舗予約や購入ページへの移動、決済なども行えるようになっているので、LINEから企業の商品やサービスを利用するユーザーも増えています。
また、LINEは普段から友人や家族とのコミュニケーションで利用しているツールなので、利便性が高く誰でも気軽に利用することができるので、マーケティングには最適です。
そのため、集客や販促などのマーケティング活用をする上で、LINEは欠かせないツールの1つでしょう。
これからLINEマーケティングを開始する企業は、ぜひ今回の内容を参考にしてみることをおすすめします。
株式会社リクルートホールディングスでWEBマーケティング業務および事業開発を経験し、アメリカの決済会社であるPayPalにて新規事業領域のStrategic Growth Managerを担当の後、株式会社Enigolを創業。対話型マーケティングによる顧客育成から売上げアップを実現するsikiapiを開発。