カスタマーサービス失敗の原因を分析【改善・効率化方法解説】

カスタマーサービス失敗の原因を分析【改善・効率化方法解説】

更新日:2023/07/24

顧客のサポートを担い、メイン商品にプラスしてサービスの向上に一役買っているカスタマーサービス業務。しかしそんなカスタマーサービスにはさまざまな方面より多くのトラブルや問題点が存在しています。この記事ではカスタマーサービスの問題点と改善するためにできることを分析・紹介しています。

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カスタマーサービスとは

世界中の多くの人が日頃から使っているカスタマーサービス。カスタマーサービスとは、購入前・購入中・購入後という​三つの​購入サイクルの中で、顧客をサポートする活動です。WEBサイトや直接の接客など色々な種類がありますが、購入者の持っている悩み・相談を解決することが求められています。Amazon・Apple・UNIQLOなど一流企業から新規企業までほぼ全ての会社がカスタマーサービスを導入しています。読者の皆さんの中でもカスタマーサービスに関わっている人は多いのではありませんか?多くの人がカスタマーサービスに問い合わせをする時に、カスタマーサービスに繋がらなかったり対応が悪いなと思っていませんか?世間が思うように、カスタマーサービスが本当に一方的に悪いのでしょうか?今回の記事では、そのカスタマーサービスの実情・問題点・改善点を洗い出してみていくことにしましょう。
カスタマーサービス

カスタマーサービスの実状

さて、カスタマーサービスと聞くと読者の皆さんはどのようなイメージをお持ちですか?。少し想像してみてください。「UNIQLOでキラキラ働いている!」あるいは「ハイブランドの売り場で可愛い・イケメンの購入者の接客をしている」あるいは「インターネットを使ってバリバリ問題点を解決している」などのポジティブなイメージを持ってらっしゃるのではないでしょうか?ここで、実際にカスタマーサービスで働いている人の実状をみてみましょう。
最初は・・・「皆が憧れの会社でカスタマーサービスの仕事に就きました!仕事もコロナウイルスの影響で、在宅だけ!しかも、ただ電話で顧客と話すだけなので本当に簡単だし、休憩時間には近くのオシャレなランチも行けたりして最高。カスタマーサービスに就職して本当に良かった!」とのことでした。上で書いたように皆のイメージ通りの職業ですね。それでは、3ヶ月後の感想をみてみることにしましょう。
「カスタマーサービスなんてもう最悪。毎日死ぬほどストレスが溜まるし、皆が私に文句を言ったり怒鳴ってくる!全然寝られないし、理想の生活とかけ離れてる!」とのことでした。最初の感想と大きく変わっていますね。実際に私の友達にも、カスタマーサービスに関わってストレスをかなり感じている人、会社を辞めたいと思っている人は何人もいました。何が、​彼・彼女らを変えてしまったのでしょうか?そしてこの問題点を解決するためには何が必要なのでしょうか?
カスタマーサービス

カスタマーサービスの問題点

まず、カスタマーサービスの労働の裏側を調査してみました。カスタマーサービスではカスタマーとのトラブルが非常に多かったり、職場の環境が劣悪という事実が見えてきました。ほとんどのカスタマーは自分がいつも完全に正しいように振る舞います。自分が間違っているとしてもカスタマーサービスに文句を言ってきたりする、つまり因縁やいちゃもんを言ってくる人も多く存在します。彼・彼女らは文句を言うことそれ自体が目的になっているので、優しく接したり一生懸命頑張って寄り添ったとしても結果は何も変わりません。カスタマーサービスに対する人数や給料を削っている企業も多く、企業の幹部・役員はカスタマーサービスの過酷な現状を知らない場合も多いです。こういった事実もカスタマーサービスの状況をさらに悪くしてしまっています。それでは、実際に顧客との間で起きたトラブルをまとめてみていくことにしましょう。
カスタマーサービス

カスタマーサービスでの実際のトラブル

①商品発送・到着の遅延による文句

顧客は商品の発送が遅れていたり、到着が少しでも遅延していると苦情を言ってくる場合もあります。本当は商品が既に置き配されていたり、家族の誰かが受け取っているのに・・・相手の企業が悪いと決めつけてカスタマーサービスに連絡してきます。カスタマーサービス側も宅急便などの追跡番号を確認して届いていますよと教えたとしても納得して貰えないでしょう。自分が完全に正しいと錯覚している悪い事例です。

②カスタマーサービスが閉まるギリギリに問い合わせ

この事例もよくあります。読者の皆さんもカスタマーサービスが閉まるギリギリに問い合わせをしていたりしませんか?。これ実はカスタマーサービス側にとって非常に迷惑なんです。そもそも何故時間ギリギリに問い合わせるのでしょうか?。多くの人は面倒だから問い合わせを先延ばしにして、時間ギリギリにやればいいやって思っていると思います。しかし、これを多くの人が同時に思っていたらどうでしょうか?カスタマーサービスが閉まる気ギリギリに多くの問い合わせが同時に届く・・・電話は鳴り続ける。カスタマーサービス側にとっては地獄です。しかも、忙しくて時間的に何件か対応できない問い合わせがあったりするとカスタマーは無視された思い、苦情を言ってくるかもしれません。これは自分の都合ばかり考えてカスタマーサービス側の気持ちを無視している自己中心的な悪い事例です。

③横暴な態度のカスタマー

この事例もよくあります。例えば、皆さんが飲食店で食事をしている時に店員さんに対して横暴な態度をとっている客を見たことがありませんか?。​注文を持ってくるのが遅い(そもそもそんなに遅いわけでもないのに・・・)と言ったり、あっちの客は俺よりどうして早く提供されているんだとか好き勝手言っている客がたまに存在します。その客をみてあなたはどう思いますか?。カスタマーサービスにはこのような態度の客が沢山います。まるで自分が王様であるかのように振る舞ったり、上でも書いたようにカスタマーサービス側の気持ちを無視している人です。このような人の対応はカスタマーサービス側にとっては地獄で、彼・彼女らの気持ちが収まってくれるのを祈るしかありません。

④何も分からないカスタマー

例えば、あなたが電話対応をしているとします。その時に、お年寄りの方が問い合わせをしてきて自分は〜すれば解決できますと説明したとします。しかし、お年寄りの方が電子機器やインターネットの扱いに不慣れだった場合はどうでしょう?。自分がその場にいればいいですが、その場にいなければお年寄りに対して何もしてあげることができません。そもそも、電子機器やインターネットの使い方を教えるのはカスタマーサービスの範囲を超えていますし、彼・彼女らに教えている時間で他の顧客の問い合わせに対応できなくなってしまう可能性もあります。彼・彼女らに悪気がないことは勿論分かっていますが、問い合わせてくる前に聞くべき人に最低限のことは聞いて欲しいものです。それによって困るのはカスタマーサービスなのですから。

⑤効率化を求めている上司

上の四つはカスタマーサービスと顧客とのトラブルを紹介してきました。今回はカスタマーサービスと上司とのトラブルです。上司はカスタマーサービスにもっとしっかり働け・もっと問い合わせに真面目に対応しろ・何でこんなに苦情の数が多いんだなどと言ったりします。しかし、上の四つの例でみたように、カスタマーサービスだけが悪いわけではなく一定数問題のある顧客は存在します。勿論カスタマーサービスに非がある場合も沢山あると思いますが、責任を一包になすりつけることは間違っています。しっかり現場を見て、現場の話も聞いていないのに色々言われては腹も立ちますよね。​こ​れは効率化だけを求めている悪い上司の典型的な事例です。
他にも色々ありますが、何個か実例を紹介してみました。読者の皆さんは、カスタマーサービス側にいつも非があると思い込んでいたのではありませんか?。勿論そういう場合もあります。実際にカスタマーサービスが手続きや問い合わせを忘れていたとか、言っていることが伝わらない・・・など色々。しかし、それだけではないことが伝わったのではないでしょうか?。それでは、上で書いた実例を基にカスタマーサービスの改善点を考えていくことにしましょう。
パズルのピース

カスタマーサービスの改善点

カスタマーサービスの改善点は大きく分けて三つあります。

①カスタマーサービス自身の改善

まず、カスタマーサービス自身でできることを考えていきましょう。勿論、顧客の意見を丁寧に聞く・忘れたりすることなく対応するなどのことは当たり前として、丁寧に顧客目線で考えて対応しつつ、あまりにも態度が悪い顧客などのせいで自分を責めすぎないことも大事になると思います。

②顧客の改善点

顧客は何でもかんでもカスタマーサービスに聞いたり、カスタマーサービスに八つ当たりをしてはいけません。カスタマーサービスの立場で色々考える必要があります。顧客だから、お金を払っているからといって何をしても良いということにはなりません。カスタマーサービスに対して思いやりを持つことが、その企業の質の向上に繋がり、結局のところ自分にとっても得になるのです。

③上司・役員の改善点

上司・役員は一番色々考える必要性があります。まずは、カスタマーサービスの現状を理解することが大事になります。現状を知らないのにアドバイスをするのは非効率的ですからね。勿論、カスタマーサービスの悪いところは直させるべきだと思いますし、改善点も色々多いと思います。しかし、上で分かったようにカスタマーサービスが悪くないのにトラブルに巻き込まれている場合も多いのです。クレーマーからカスタマーサービスを守ることも企業の役目です。そして、全員にとって最適な方法を考えて色々試していくべきです。色々な立場に立たないといけないし、その立場で色々試行錯誤していかなければいけないので大変ですが、頑張っていく必要があります。
チャットボット

カスタマーサービスの改善には「チャットボット」

カスタマーサービスの陥りやすい罠は、カスタマーサービス自身に問題があるだけでなく、周りの環境などにも多く左右されることが分かっていただけたでしょうか?企業側は色々な目線で対応を考えていかないとなりません。しかし、カスタマーサービスのことを考えると顧客と揉める可能性があるし・・・顧客目線で対応すると、カスタマーサービスに大きな負担をかけてしまう。企業側はどのような対応が求められているのでしょうか?最近多くの企業に導入されつつあるシステムがあります。それは、「チャットボット」です。

チャットボットとは?

チャットボットとは、自動で会話を行うことが可能なAIシステムです。以前はゲームなどでしか使われていなかったチャットボットですが、近年はその有用性から世界中の多くの企業で取り入れられています。読者の皆さんもUNIQLOなどのオンラインショップを利用した時に利用したことがありませんか?。それではチャットボットを使うことで、実際にどのようなメリットがあるかをみていくことにしましょう。

チャットボットのメリット

さて、チャットボットを導入することでどのようなメリットがあるのでしょうか?
チャットボットは24時間対応していることも多く、上で書いたようなギリギリに問い合わせなどの問題もなくなります。また、カスタマーサービスの人員を削減し、簡単な質問はチャットボットに任せて本当に難しい専門的な問い合わせに専念することが可能になります。これによって顧客のイライラ・不満を削減し、カスタマーサービスの精神衛生を保つことも可能になります。
企業側も問い合わせなどを管理しやすく、カスタマーの問い合わせを色々と分析することも可能になります。チャットボットは近年色々と発展してきた分野であり、もっと色々発展していくと考えられます。さらにチャットボットを利用することでメリットが生まれてくると思います。

これからのサービス

チャットボットを利用すれば多くのメリットが生まれるのは分かっていただけたでしょうか?これから大事になる点は、企業は顧客の獲得・利益を追求することを目指しつつ、カスタマーサービスなどの企業サポートを大事にしていくことです。そのために日頃から試行錯誤して色々チャレンジ・トライしていくことが必要になってきます。チャットボットだけでなく有用ツールを色々見つけてみてください。
この記事が企業・カスタマーサービス・顧客の皆さんにとって少しでも有益になれば幸いです。この記事を読んでチャットボットのことが詳しく気になる人は色々な記事を探してみてくださいね。

柳沢智紀
この記事の監修者
柳沢智紀
株式会社Enigol

株式会社リクルートホールディングスでWEBマーケティング業務および事業開発を経験し、アメリカの決済会社であるPayPalにて新規事業領域のStrategic Growth Managerを担当の後、株式会社Enigolを創業。対話型マーケティングによる顧客育成から売上げアップを実現するsikiapiを開発。