メルマガよりLINE公式アカウントを使うべき6つの理由

メルマガよりLINE公式アカウントを使うべき6つの理由

更新日:2024/07/24

LINE公式アカウントは、企業やブランドがLINEユーザーと直接コミュニケーションを取るためのアカウントです。企業は、メッセージ配信、クーポン発行、アンケート実施など多彩な機能を利用して、顧客とのエンゲージメントを高めることができます。さらに、チャットボットを活用することで、24時間対応のカスタマーサポートを提供することも可能です。公式アカウントは、簡単な操作で作成でき、LINEの広範なユーザーベースにリーチする効果的なマーケティングツールです。

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ビジネスを成功させるためには、顧客とのコミュニケーションを積極的に行う必要があります。なぜなら、顧客とのコミュニケーションを密にすることで、リード獲得・販促・リピータ育成などにつながっていくからです。

現在主流となっている、顧客とのコミュニケーションツールはメルマガとLINE公式アカウントです。インターネットが普及し始めたころから、メルマガはWEBマーケティングの主流でした。
しかし、LINEがコミュニケーションツールに利用されるようになってからは、ビジネスの分野でもLINE公式アカウントがマーケティングに使われるようになりました。
では、どちらを使えばより効果的に顧客を囲い込むことができるのでしょうか。

結論から言えば、LINE公式アカウントを優先すべきです。

なぜLINE公式アカウントを優先すべきなのか


メルマガよりもLINE公式アカウントを優先すべき理由は大きく分けて下の6つです。

  1. そもそもコミュニケーションツールとしてLINEは圧倒的な人気がある
  2. 開封率がLINE公式アカウントの方が圧倒的に高い
  3. クーポンやメンバーシップ機能など、使える機能が多い
  4. セグメント配信(絞り込み配信)が、容易にできる
  5. 登録者のLINE情報(写真や名前)を把握できる
  6. 無料でスタートできる


この記事では、LINE公式アカウントを優先すべきこの6つの理由について紹介します。また、メルマガとLINE公式アカウントの2つのツールの特徴についても掘り下げていきます。


そもそもコミュニケーションツールとしてLINEは圧倒的な人気がある


皆さんは普段、コミュニケーションツールとして電話やメールよりもLINEを使用しませんか。若い世代だけでなく、年配の方にもスマホが普及し、LINEを普段から使うようになっています。下の図は2022年3月現在のLINE利用数と利用率です。一番少ない60代以上でも利用率は80%を越えています。LINEは2011年6月にサービスを開始して以来世界中で利用されるようになっており、日本国内の月間アクティブユーザー数はなんと約9,200万人です。(2022年3月時点)

(画像引用元:https://grove.tokyo/media/g0181

LINE公式アカウントはLINE経由で利用するツールです。LINEがこれだけ普及していることを考慮すると、使わない手はないといえるでしょう。


LINE公式アカウントの方がメルマガよりも開封率が高い


LINEとメールなら、あなたはどちらを良く確認するでしょうか。ほとんどの人がLINEと答えると思います。
最近の調査では、LINEのメッセージが読まれる割合は送った人数の約65%以上となっており、メールの約6倍と言われています。そのため、同じ内容のものを顧客に届けようとするならば、LINEの方がよいでしょう。
前述したとおり、LINEは大多数の日本人がコミュニケーションツールとして使用しています。友人からのメッセージと同じように、LINE公式アカウントからのメッセージもブロックしない限りは確実に到達します。LINEアプリでも未読メッセージが一番上に来るようになっているので、開封される可能性が高いです。
また、LINEは電話番号とひもづける必要があるので、無限にLINEアカウントを作ることができるわけではありません。なので、自分のスマホでLINE公式アカウントを友だち登録すれば、最初のあいさつメッセージは確実に届きます。
それに対し、メールアドレスは自由に作ることができます。普段から確認するメルアドであれば、メールを頻繁に確認するでしょうが、あまり使わないメールアドレスの場合、そもそもメール確認をあまりしないということもありえます。
また、メルマガ登録の際に誤ったメールアドレスを登録してしまったり、迷惑メールに振り分けられてしまったりでメールが届かないこともあります。このような理由で、LINE公式アカウントの方がメルマガよりも開封率が高くなるのです。
同じ労力を使うなら、より開封率の高いLINE公式アカウントの方が効率的といえます。


LINE公式アカウントは使える機能が多い


メルマガと比べて、LINE公式アカウントの方が使える機能が多いです。
メルマガにはなくて、LINE公式アカウントでなら使える機能を箇条書きにしてみました。
メッセージ配信

  • 一斉配信メッセージ
  • 個別メッセージ
  • ターゲティングメッセージ
  • 定期配信メッセージ

リッチメッセージ

  • 画像やボタンを組み合わせたメッセージ
  • URLやクーポンコードの埋め込み

リッチビデオメッセージ

  • 動画を含むメッセージ
  • 動画内にリンクやボタンを配置

クーポン発行

  • 割引クーポンや特典クーポンの作成・配布
  • 利用状況の追跡

ショップカード

  • デジタルポイントカードの発行
  • ポイントの自動付与と管理

アンケート機能

  • 簡単に作成できるアンケート
  • 顧客のフィードバック収集

チャット機能

  • 1対1のチャットサポート
  • 自動応答メッセージの設定
  • チャットボットの利用

LINE Beacon

  • 店舗に設置するビーコンを通じた近距離コミュニケーション
  • 店舗内での通知や情報配信

リッチメニュー

  • ホーム画面に表示されるカスタマイズ可能なメニュー
  • ボタン配置で多様なアクションを設定

LINEアドレス帳連携

  • 連絡先情報を使用したターゲティングメッセージ

データ分析

  • メッセージの開封率やクリック率の分析
  • ユーザー属性や行動データの収集

友だち追加広告

  • LINE広告を通じた友だち追加の促進
  • 広告キャンペーンの実施

API連携

  • LINE Messaging APIを利用した外部システムとの連携
  • チャットボットや自動化ツールの構築

(2024/07/23現在)

もちろん、メルマガでもHTMLメッセージだとリッチテキストなど、工夫したビジュアルでユーザーに届けることはできます。
しかし、ユーザーとマンツーマンでメッセージのやり取りをできるLINEチャット、特定のテキスト・ワードに自動で返信する応答機能などはLINE公式アカウント特有の機能です。これらの機能を使うことで、ユーザーとリアルタイムで双方向のコミュニケーションが可能となります。また、クーポン機能やショップカード機能は、ユーザーへベネフィットを提供しますし、リッチメニューで特定のHPへ誘導することも可能です。(下図参照)



(画像引用元:https://www.linebiz.com/jp/column/technique/20180731-01/

その他にも、ビデオメッセージ、カードタイプメッセージなど、ユーザーへ視覚的に訴求することもできます。
LINEコールなどの無料通話機能も実装し、ユーザーの疑問点にも積極的に回答できるようにもなりました。現在でもLINE公式アカウントは進化を続けており、BtoCでは、メルマガよりも効果的です。


LINE公式アカウントでは、セグメント配信(絞り込み配信)が容易かつ優秀


LINE公式アカウントのセグメント配信という機能が実装されているのも便利な特徴の一つです。ユーザーの属性とオーディエンスに応じて、メッセージの内容をわけることが可能となっています。
ユーザーの属性は、「友だち期間」「性別」「年齢」「OS」「地域」の5つが用意されています。オーディエンスとは、友だち追加の経路やメッセージ開封の有無といった属性ごとに作成するセグメントです。下の図のようにセグメント機能を使って、メッセージを送信するユーザーを振り分けることができます。

LINE公式アカウントのセグメント配信では、性別や年齢などの代表的な属性のほか、メッセージ開封状況や友だち追加経路といったLINE独自の属性を使用できます。このセグメント機能を使えば、ユーザーの特徴に合わせてメッセージの内容を変えることができます。登録者全員に同じ内容のメールを送るメルマガと比べると、よりユーザーに刺さるメッセージを送ることができる、というわけです。

LINE公式アカウントでは、写真や名前など、ユーザーのLINE登録情報が把握できる


メルマガの登録者の情報は、基本的にメールアドレスだけになります。
対してLINE公式アカウントでは、ユーザーのLINEのプロフィール情報(プロフィール写真、ユーザー名など)を確認できます。先のセグメント機能と合わせて、よりユーザーからアクションしてもらいやすい施策を実践することができます。

LINE公式アカウントは、無料でスタートできる


これだけ多くの機能があるLINE公式アカウントですが、なんと初期費用は無料です。アカウント開設は無料でできます。また、メッセージ月1000通までのフリープランであれば、運用コストもかかりません。料金プランについては図を参考にしてください。フリープランだからといって機能が制限されるわけではありません。あくまでも送ることのできるメッセージ数の違いだけです。

(画像引用元:https://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2022/4382

友だち追加ユーザーが増えて、送るメッセージが増えてきたところで有料プランに切り替えればよいので、余計なコストをかけることなく運用できます。


では、メルマガを運用する必要はないのか


ここまでは、メルマガよりLINE公式アカウントをつかうべき6つの理由を紹介してきました。では、メルマガは必要ないのでしょうか。もし必要なければ、メルマガは姿を消してしまっているでしょう。しかし、いまでも多くのメルマガが運用されています。つまり、メルマガもまだまだ活用方法によっては優秀なビジネスツールであるといえます。


BtoBならまだまだメルマガが主流


企業間での連絡手段は今でもメールが主流です。顧客が個人となるBtoC事業なら上述した通り、LINE公式アカウントが圧倒的に有用であるといえます。ただ、顧客が企業となるBtoB事業ならば、メールの開封率も高いため、メルマガは有効なビジネスツールとなるでしょう。


深い情報を長文でしっかりと伝えられる


メルマガは開封率が良くないという話をしましたが、逆に言えば、メルマガを開封してくれるユーザーはある程度その商品・サービスに興味を持っているといえます。
そのため、高濃度の情報を伝えきれることが大きなメリットになります。商品の説明やブランド新着情報などだけでなく、CRMツールとしてお客様に役立つ豆知識やコラムを送るのです。こうした読み物として楽しむことはLINEよりもメールが適しているでしょう。


LINE公式アカウントにはリスクもある




LINE公式アカウントには、強制的にアカウント削除されるリスクがあります。いわゆる垢BANです。基本的に運用ガイドラインに沿っていれば、垢BANされるリスクはほぼありません。ただし調査内容は公式アカウントの配信内容だけではありません。プロフィール写真などで思いがけず垢BANされてしまうという事例もありえることは考えておく必要があります。


LINE公式アカウントとメルマガは併用すべきか


ユーザーとのリアルタイムに双方向のコミュニケーションに優れたLINE公式アカウントは、メルマガでは実現できない機能がたくさんあります。また、メルマガは、より深い内容をユーザーに伝える事に適しています。この2つのツールを併用することで、より深く顧客にアプローチできるはずです。

LINE公式アカウントでは、クーポンなどのキャンペーン情報といった今必要な情報を伝えたり、リッチメニューやビデオメッセージなど視認性の高い情報を伝えます。それに対してメルマガでは、すでにファンとなっている顧客のロイヤリティを高める深い内容や、流行に流されない普遍的な内容を伝えます。このように使い分けることで、より広範囲に、深く顧客にアプローチできるでしょう。
また、LINE公式アカウントが垢BANされてしまった時も、メルマガが運用されていれば立て直すことは可能なはずです。


まとめ


インターネットが普及し始めたころから運用されているメルマガに対して、今も進化を続けるLINE公式アカウントを使うべき理由を説明してきました。日本でコミュニケーションツールとして絶大な人気を誇るLINEをマーケティングに利用しない手はありません。開封率も顧客からのアクションもLINEの方がメルマガより優れています。また、リアルタイムに顧客とコミュニケーションが可能なことも、視認性の高いメッセージを送ることができることもLINE公式アカウントの大きな特徴です。LINE公式アカウントのセグメント機能や、豊富な顧客情報で、よりユーザーにささるメッセージを送ることができます。
ただし、BtoB事業や、すでに商品やサービスに好印象をもっている顧客にはメルマガが有効です。LINEよりも深い内容で、メッセージ性の高い内容をおくることができる、というメルマガ特有の利点も活用すべきでしょう。運用に厳格なガイドラインの存在するLINE公式アカウントには垢BANのリスクがあることも留意する必要があります。
ツールを1つに絞るのではなく、LINE公式アカウントとメルマガを併用することで、より深く顧客にアプローチしていくことが重要です。

柳沢智紀
この記事の監修者
柳沢智紀
株式会社Enigol

株式会社リクルートホールディングスでWEBマーケティング業務および事業開発を経験し、アメリカの決済会社であるPayPalにて新規事業領域のStrategic Growth Managerを担当の後、株式会社Enigolを創業。対話型マーケティングによる顧客育成から売上げアップを実現するsikiapiを開発。