LINEマーケット・プレイスとは何か

LINEマーケット・プレイスとは何か

更新日:2025/02/12

LINEマーケット・プレイスは、LINE公式アカウント向けのツールを売買できる法人向けプラットフォームで、2020年10月に開始しました。事業者は必要な機能を低コストで導入でき、開発者はLINEのAPIを活用して販売可能です。手続きはオンライン完結で、業務効率化とコスト削減に貢献します。予約管理やモバイルオーダーなど多様なアプリが提供され、価格は月額3,000円~100,000円です。中小企業も手軽に活用でき、経営戦略の幅を広げることができます。

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LINEマーケット・プレイスはどんなところか

マーケット・プレイスはインターネット上で売り手と買い手を結び付ける取引所のことをいい、LINEマーケット・プレイスはLINEの公式アカウントの事業者が必要とするツールのソフトを購入したり販売できるプラットフォームのことをいいます。法人向けのサービスで、2020年10月からサービスの提供が開始されました。

LINEの公式アカウントを導入している事業者は、LINEマーケット・プレイス上から、お気に入りのさまざまなツールのソフトをWeb上で購入できます。ツールのソフトを提供する企業も、LINE株式会社による審査を経てソリューション提供パートナーになれば、オンラインで販売が完結し、より安価でツールのソフト提供が可能になります。

事業者はLINEの公式アカウント上のシステム開発に、従来は高額な費用が必要でしたが、これからはLINEマーケット・プレイスを利用して、より安い価格で導入できます。これまでフル活用できなかった中小企業や個人事業主も、LINEマーケット・プレイスを利用して、経営戦略の幅を大きく広げられることになります。

画像引用元:

機能と活用方法


LINEマーケット・プレイスは、ツールのソフトを開発する事業者とツールのソフトを購入する事業者をつなぐプラットフォームで、LINEの公式アカウントを導入済みの事業者は、便利に活用するためのツールのソフトをここで購入できます。メッセージ配信を効率的に行って管理し、店舗で予約やテイクアウトの注文を受けるなど、いろいろなアプリのソフトが紹介されています。

LINEマーケット・プレイスでは多数のアプリのソフトが販売されていますので、利用する事業者は必要な機能だけをピックアップして購入します。購入したツールのソフトの設定はLINEの公式アカウントの管理画面からできますので、従来の新機能導入に掛かっていた時間や費用を、大幅に削減することが可能になります。

アプリのソフトを開発して提供する事業者は、LINEのAPIを活用して利用する事業者の課題解決ソフトを販売でき、利用する事業者は活用の用途や目的に合う最適なソフトを、LINEマーケット・プレイスから購入できます。企業での独自開発が不要なため利用開始まで短期間で実現でき、しかもプロセスはオンライン上で完結できます。

LINEマーケット・プレイス自体のメリットとデメリット


ツールのソフト開発者の第一のメリットは、マーケット・プレイスに販売したいアプリのソフトを登録すると、それを利用したいという潜在的な多数の企業者に認知される機会になることです。利用する企業者の一番のメリットは、マーケット・プレイスのアプリのソフトを利用することによって、LINEユーザーである消費者から利益を得られる機会が一段と広がることです。

マーケット・プレイスに利用したいアプリのソフトがあれば、それを利用する事業者は比較的低廉な費用で目的を達することができます。しかもアプリのソフトの購入から利用までの手続きはLINEマーケット・プレイス上で行われ、ツールのソフト販売業者とのやり取りは必要なく、全ての手続きはオンライン上で完結します。

しかし、マーケット・プレイスに利用したいアプリのソフトがない場合は、経営上の目的を達することができませんので、別にシステム開発が必要というデメリットがあります。利用したいアプリのソフトがあっても、自社にとって必要な機能が提供されていない場合も、不十分と思いながら我慢して使うか、別にシステムを開発することになります。

LINEマーケット・プレイスでアプリのソフトを手軽に利用開始可能


アプリのソフトを開発する事業者は、Messaging API Channelではなく、LINEマーケット・プレイスの専用のChannelでソフトを開発しています。LINEの公式アカウントごとに新規にMessaging API Channelを発行したり、Webhook URLを設定することは必要ありませんので、開発者も手軽に利用できるようになっています。

アプリのソフトを利用する事業者が、たとえば、飲食店がテイクアウトを始めようとした場合、LINEマーケット・プレイスから注文を受付けする機能のあるアプリのソフトを選んで、「今すぐ入手」をクリックすると、利用の開始に必要な情報登録の画面が出てきます。そこで登録と決済の設定を済ませて、アプリのソフトを利用するLINEの公式アカウントを選択することで、利用の開始が可能となります。

具体的に利用を開始するには、さらに自社に合わせたアプリのソフト独自の設定が必要です。このタイミングで管理画面を使って、メニューを登録したり営業時間などを登録すると、本番で使えるようになります。なお、アプリのソフトによって異なる部分もありますので、利用の際に必要に応じて各アプリのソフト提供者各社に問い合わせることになります。

利用料金はどれくらいか

利用する事業者はLINEの公式アカウントの導入が必要な要件ですので、LINEの公式アカウントの利用についての3つの料金プランに応じて、費用が発生することがあります。公式アカウントの税別の月額の固定費は、フリープラン0円、ライトプラン5,000円、スタンダードプラン15,000円です(なお、2023年6月1日改定予定)。

LINEマーケット・プレイスにおいては、利用する事業者がサービスを手軽にオンラインで導入できることが重視されており、利用するツールのソフトは安く提供されています。現時点ですべてのサービスは月額制で、利用料金の最安値は月3,000円から、多くは月5,000円から100,000円くらいの価格帯になっています。

LINEマーケット・プレイスの月額料金は、機能提供パートナーのアプリのソフトにより異なっていますが、新しいアプリのソフトケーションが追加されても、月額3,000円から100,000円の価格帯になる可能性が高いようです。なお、LINEマーケット・プレイスでは価格の絞り込み検索ができますので、アプリのソフトと価格帯を調べることができます。

選べるアプリのソフトを探す


LINEマーケット・プレイスのアプリのソフトを利用して実現できることは、機能を提供しているパートナー企業のアプリのソフトにより異なります。たとえば、LINEの公式アカウント上で提供されるアプリのソフトによって、予約管理、ECサイト構築、在庫管理、QRチェックイン、モバイルオーダー、診断作成などの機能の違いがあります。

LINEの公式アカウントには2種類のモードがあり、その特徴やメリット・デメリットを理解してモード設定することが必要となります。Botモードは「応答メッセージ」と「Webhook」が利用可能で、「Webhook」はMessaging APIの設定後に利用できます。チャットモードは「チャット」と「応答メッセージ」と「スマートチャット」が利用できます。

利用できるアプリのソフトはLINEの公式アカウントの「応答モード」によって異なり、自社の公式アカウントのモードに対応しているアプリのソフトでないと利用することができません。チャット利用などを含めて自社の運用方法に合わせてアプリのソフトを選ぶ必要があり、利用したいアプリのソフトが「Botモード」「チャットモード」どちらに対応しているかの確認が必要です。

アプリのソフト導入方法

LINEマーケット・プレイスからのアプリのソフト導入は、最初に、LINEの公式アカウントの開設を行い、続いて、LINEマーケット・プレイス上でアプリのソフトを探し、続いて、アプリのソフト提携企業の公式サイトで申し込み、最後に、購入したアプリのソフトとLINEの公式アカウントを連携します。
※LINE公式アカウントの開設方法はこちらの記事をご参照ください。

LINEマーケット・プレイスの利用はLINEの公式アカウントの開設が前提ですので、まずLINE Business IDを取得して、LINEの公式アカウントの開設ページで登録してから、LINEマーケット・プレイスにアクセスします。トップページの上部と下部を見て、「アプリのソフト」または「すべてのアプリのソフトを見る」をクリックしてから、提供アプリのソフトの一覧を検討します。

アプリのソフトの申込みページの案内に従って利用権の購入契約が完了すれば、購入したアプリのソフトとLINEの公式アカウントとの連携やアプリのソフトの初期設定ができるようになります。引き続いて個別のアプリのソフトケーションの設定を進めていき、LINEの公式アカウントを活用します。

アプリのソフト導入メリット

LINEマーケット・プレイスからアプリのソフトを導入することによって、業務効率化とコスト削減のメリットが得られ、しかも導入までの手続きがすべてオンライン上で完結しているのも大きなポイントです。これにより、担当者の工数が削減され運用の最適化が図れ、事業者の業務全体の改善にも有効です。

LINEマーケット・プレイス上のアプリのソフト一覧から選べば良いだけですので、これまで発生していた自社アプリのソフトの開発費用や工数が必要なくなり、簡単に便利なアプリのソフトを使用できます。費用対効果に優れており、しかもアプリのソフト利用料金は一般的な販売促進ツールのソフトの使用料と同等の価格帯となっています。

導入手続きがオンライン上で完結しているのも大きなポイントで、LINEマーケット・プレイス経由で簡単に手続き可能なため、パートナー企業とのわずらわしいやり取りは一切ありません。また、これまで別々のツールのソフトで参照していた各種のデータは、LINEの公式アカウントで一括管理できます。

LINEマーケット・プレイスのツールアプリや活用の事例を紹介

LINEマーケット・プレイスの公式ページで、拡張機能一覧が掲載されています。

引用元:

1.Lineup

Lineup

Lineupは、LINEの公式アカウントにEC機能を追加し、スマホでお店を開設、商品の販売、在庫管理、顧客とのやりとりをできるようにするサービスで、顧客は最短わずか2タップでLINE上で商品を購入できるようになります。

項目内容

サービス名

Lineup

会社名

株式会社Lineup

料金プラン

トライアルあり、月額 3,000円

公式サイト

https://www.lineup.market/

2.L-EVENT

L-EVENT

L-EVENTは、LINEの公式アカウントによってイベント予約の受付けや、QRチェックイン、来場者管理を行うことを可能にします。

項目内容

サービス名

L-EVENT

会社名

合同会社Oblivion

料金プラン

トライアルあり、月額 9,800円

公式サイト

https://www.l-event.me/lp

3.Lモバイルオーダー

Lモバイルオーダー

Lモバイルオーダーは、飲食店舗のLINEの公式アカウントで、モバイルによるオーダーを実現し、テイクアウトの注文、来店の予約、店内の注文に対応し、事前の決済もできます。

項目内容

サービス名

Lモバイルオーダー

会社名

合同会社Oblivion

料金プラン

トライアルあり、月額 6,000円

公式サイト

https://www.canaly-takeout.com/lp/market_place

活用事例
「Lモバイルオーダー」のエンタープライズ版である「Lテイクアウト&オーダー」を導入して、業務効率化を図りながら売上やリピート率増加を実現した、大阪府寝屋川市の人気中華店・四川料理店「熊猫軒(パンダけん)」が紹介されています。
引用元:

4.RE:RE(リリ)

RE:RE(リリ)

RE:RE(リリ)は、業種を問わず対応することが可能で、昼夜いつでもLINEで予約の受付ができます。顧客管理や電子カルテや物販販売など、さまざまなサービスが利用可能で、低コストでサロンの業務効率が向上します。

項目内容

サービス名

RE:RE

会社名

株式会社REシステムズ RE systems inc.

料金プラン

トライアルあり、月額 9,800円

公式サイト

https://rere-salon.com/

5.かんたん予約ポチコ

かんたん予約ポチコ

かんたん予約ポチコは、LINEでかんたんに予約でき、ヨガ・整体・習い事など、さまざまなサービスに適用できる予約機能を提供しています。日程を調整したり予約状況を管理することも楽々にできます。

項目内容

サービス名

かんたん予約ポチコ

会社名

PLAY TECHNOLOGIES 

料金プラン

トライアルあり、月額 3,000円(無料期間有)

公式サイト

https://pochico.app/

6.注文くん

注文くん

注文くんは、顧客が自身のスマートフォンからLINEを使って注文することができる、飲食店向けのテーブルオーダーシステムです。

項目内容

サービス名

注文くん

会社名

Choose ★ Monster

料金プラン

トライアルあり、月額 9,800円

公式サイト

https://choose-monster.com/anytime-chumonkun/

7.テイクアウト・デリバリーどこでも注文くん

テイクアウト・デリバリーどこでも注文くん

テイクアウト・デリバリーどこでも注文くんは、LINEの公式アカウントでテイクアウトやデリバリーの注文ができます。事前の注文で受取方法や日時を指定できますので、飲食店・お惣菜店・小売店などのお店では受け取るだけです。

項目内容

サービス名

テイクアウト・デリバリーどこでも注文くん

会社名

株式会社Kブロッサム

料金プラン

月額14,800円
オプションによっては変動あり

公式サイト

https://k-blossom.co.jp/business/line-payment-dokodemo/

活用事例
「どこでも注文くん」を活用して予約数が1.5倍に増加した、新潟県上越市・高田城公園にほど近い場所に店舗を構える、「REGINA SWEETS & BAKERY」というスイーツ&ベーカリー店が紹介されています。
引用元:

8.リピッテ テイクアウト&デリバリー

リピッテ テイクアウト&デリバリー

リピッテ テイクアウト&デリバリーは、LINEの公式アカウントを利用した自動敵に予約を管理システムで、顧客はLINEからかんたんに予約でき、予約は自動的に受付し管理され、顧客の囲い込みとリピーター化に効果があります。

項目内容

サービス名

リピッテ テイクアウト&デリバリー

会社名

株式会社コネクター・ジャパン

料金プラン

初期費用9,800円、月額 2,980円

公式サイト

https://lp.repicolle.jp/takeoutanddelivery/

9.リピッテ ビューティー

リピッテ ビューティー

リピッテ ビューティーは、LINEの公式アカウントを利用する自動的な予約の管理システムで、顧客はLINEから予約できますし、予約は自動的に受付て管理され、顧客の囲い込みとリピーター化に効果があります。

項目内容

サービス名

リピッテ ビューティー

会社名

株式会社コネクター・ジャパン

料金プラン

初期費用9,800円、月額(個人)2,000円(店舗)8,000円

公式サイト

https://repittebeauty.cnctor.jp/

10.Repitte Hotel(リピッテホテル)

Repitte Hotel(リピッテホテル)

Repitte Hotel(リピッテホテル)は、LINEの公式アカウントを利用したホテル・宿泊施設のリピーター育成・獲得に特化した予約システムで、顧客はLINEから素早く予約を完結することができます。

項目内容

サービス名

Repitte Hotel(リピッテホテル)

会社名

株式会社コネクター・ジャパン

料金プラン

客室数1~9室 初期費用29,800円+月額6,800円
客室数10~29室 初期費用29,800円+月額9,800円
客室数30~49室 初期費用29,800円+月額13,800円
客室数50室以上 お問合せください

公式サイト

https://lp.repicolle.jp/hotel/

11.三密代官

三密代官

三密代官は、旅館・ホテル向けのデジタルエクスチェンジ推進システムで、館内の施設の予約やデジタル・インフォメーション・ブックなどを搭載し、デジタルエクスチェンジと3密回避を目的としたシステムです。

項目内容

サービス名

三密代官

会社名

株式会社コネクター・ジャパン

料金プラン

トライアルあり、月額費用 9,800円

公式サイト

https://lp.3daikan.com/market-place/

12.手厚いサポートTakeMe Order

手厚いサポートTakeMe Order

手厚いサポートTakeMe Orderは、月額料金で売上歩合なく、店舗ごとに担当がつき、テイクアウト・デリバリーに関する総合的な相談に常に対応しています。

項目内容

サービス名

手厚いサポートTakeMe Order

会社名

TakeMe株式会社 / TakeMe Co.,Ltd.

料金プラン

トライアルあり、月額 10,000円

公式サイト

https://www.takeme.com/takemeorder-for-line/

13.気軽にEC『Lea = レア』

気軽にEC『Lea = レア』

気軽にEC『Lea = レア』は、LINEの公式アカウント上で気軽にECサイトが構築できるサービスで、店頭受取や店頭決済も可能です。

項目内容

サービス名

気軽にEC『Lea = レア』

会社名

株式会社INFLU

料金プラン

トライアルあり、月額 3,000円(14日間の無料期間有)

公式サイト

https://lea-market.com/

14.診断Bot

診断Bot

診断Botは、直テンプレートから好きなものを選んで編集するだけで、直感操作で誰でもカンタンに診断でき、最短では5分で、オリジナル診断コンテンツを公開できます。

項目内容

サービス名

診断Bot

会社名

株式会社ギブリ

料金プラン

トライアルあり、月額 9,800円

公式サイト

https://shindan-maker.com/

15.診断Bot+

診断Bot+

診断Bot+は、直感的な操作で誰でも簡単にできる「診断bot」の上位版で、最短5分でオリジナルの診断コンテンツを公開でき、診断結果をもとにメッセージのセグメント配信ができます。

項目内容

サービス名

診断Bot+

会社名

株式会社ギブリ

料金プラン

トライアルあり、月額 19,800円

公式サイト

https://shindan-maker.com/

sikiapi(シキアピ)

sikiapi(シキアピ)

sikiapi(シキアピ)は、シナリオ型のチャットボットを活用し、対話型マーケティングで企業のInstagram・LINE公式アカウント運用を支援するツールです。
セグメント配信、シナリオ配信、自動応答機能などで顧客一人ひとりにカテゴライズされたマーケティングが可能となります。AIのようにその場で会話を考えていく機能はありませんが、シナリオ型のチャットボットのメリットを最大限に活かしているため、質の高いサービスを顧客一人ひとりにカスタマイズして届けることができます。
また、sikiapiはシナリオ型チャットボットを作成する上で、プログラミングなどの特殊な技能は必要ありません。直感的な操作でチャットボットを作ることができることも大きな魅力の一つとなっています。

項目内容

サービス名

sikiapi

会社名

株式会社Enigol

公式サイト

https://sikiapi.com/

まとめ

本記事では、LINE公式アカウント向けのツールを売買できる法人向けプラットフォームであるLINEマーケットプレイスについてご紹介いたしました。
ツールは月額3,000円~100,000円までの価格帯で低コストで導入でき、業務効率化やコスト削減に貢献します。中小企業や個人事業主も利用しやすく、経営戦略の幅を広げられるでしょう。

柳沢智紀
この記事の監修者
柳沢智紀
株式会社Enigol

株式会社リクルートホールディングスでWEBマーケティング業務および事業開発を経験し、アメリカの決済会社であるPayPalにて新規事業領域のStrategic Growth Managerを担当の後、株式会社Enigolを創業。対話型マーケティングによる顧客育成から売上げアップを実現するsikiapiを開発。